要点 分子などの形状と性質を予測する新たな理論モデルを開発 複数の原子からなる高次の物質の間に新たな周期律を発見 まだ確認されていないナノ物質の存在を予見 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院の塚本孝政助教、春田直毅特任助教(現 京都大学 福井謙一記念研究センター 特定助教)、山元公寿教授、葛目陽義准教授、神戸徹也助教らの研究グループは、コンピューターシミュレーションを用いた理論化学的手法[用語1]に基づき、分子などの微小な物質(ナノ物質)が持つエネルギー状態[用語2]を記述する「対称適合軌道モデル[用語3]」を開発した。このモデルは、ナノ物質が持つ様々な幾何学的対称性[用語4]に着目することで、それらの形状や性質などを正確に予測する。さらに、この理論モデルにより、複数の原子からなる高次の物質の間にも元素のような周期律が存在することを発見し、この周期律を元素周期表[用語5] と類似の「ナ