わずか10分間の運動でも、脳の認知機能を高める効果があることが、筑波大学の征矢(そや)英昭教授らの研究で分かった。 軽いジョギングなどの運動を長期間続けると、認知機能の向上がみられることは以前から知られていたが、短時間の運動による変化を明らかにしたのは世界初。脳の左前頭前野の血流増加が関連していることも実験で証明した。米科学誌「ニューロイメージ」電子版に掲載された。 実験では、成人20人が軽いジョギング程度の負荷の自転車こぎを10分間続けた。運動前と運動後に色のついた文字を見せ、文字の意味に惑わされずに色を答えるテストを実施。近赤外光を使った「光トポグラフィ」という装置で、テスト中の脳の状態を調べた。