年賀状や寒中見舞いなどの返信で、「(寒中見舞いの)おはがきをお送りいただきましてありがとうございました」などのように書くことがあります。このように、人から物をもらったり、厚意を受けたりした場合には「~いただきまして」「~くださいまして」という表現を用いることが非常に多いものですが、この「いただく」と「くださる」について、どのような違いがあるのか、使い方に迷うという声をよく耳にします。 結論から申しますと、丁寧度や敬意の度合いからすれば、この2つはそう違いがないものと考えられます。ただ、ひとつ違いがあるといえば、それは敬語の種類が違うという点でしょう。たとえば、次の文を比べてみましょう。 A「ご本をお送りいただきまして、ありがとうございました」 B「ご本をお送りくださいまして、ありがとうございました」 Aの「お送りいただく」は、「お(ご)~いただく」の形で「~てもらう」の意の謙譲表現を用いた