日本と米軍の関係は異常だ――。何度も言われていることではあるが、3月27日に沖縄県が発表した「ドイツ・イタリアと米軍の関係(地位協定)」についての報告書で、改めて日本の「異常性」が明らかになった。ジャーナリスト・布施祐仁氏の特別レポート。 ドイツと米軍の驚きの関係 「日米地位協定の下では日本国の独立は神話であると思いませんか」 ――これは、沖縄県の翁長雄志知事が2016年5月に、首相官邸で安倍総理と菅官房長官に向かって語り掛けた言葉である。この直前、沖縄県うるま市で米軍属による女性暴行殺人事件が発生し、知事は日米両政府への抗議のために上京した。 沖縄県では、「日本は独立国と言えるのだろうか」と疑念を抱かざるを得ない現実が日常の中に存在している。 たとえば、昨年12月、普天間基地のある宜野湾市で米軍大型ヘリコプターから重さ約8キロの窓が小学校の校庭に落下する事故が発生した。米軍は事故後、「学