身の回りにはユーザビリティに関連した問題がごろごろと転がっている。特にユーザビリティという概念で整理することはなくとも、そうした問題に対して不満を感じたりしている人は多いはずだ。 たとえば、ゴミ出しをしてからちょっと外出することにしたとする。マンションのエレベータに乗る。ゴミ置き場のある地下1階のボタンを押すつもりが間違って1階のボタンを押してしまう。エレベータの階床ボタンは訂正が効かないから、その後で地下1階のボタンを押しても、1階で必ず止まってしまう。これは、訂正機能がない、という意味で、機能性の面でのユーザビリティの問題である。 ゴミ出しをしてからマンションの外へでる。ちょっとたばこを買うことにして自販機に立ち寄る。280円のたばこを買うのに、お金がちょうどなかったので、330円を入れる。50円玉が返ってくることを期待したからだ。しかし案に相違して10円玉が5枚じゃらじゃらとでてくる