ZMP (Zero Moment Point:ゼロモーメントポイント) ZMPとは,足裏全体に分布してかかっている床反力の法線成分を,ある一点にかかっているとして置き換えたときの作用点のことである。*1 つまり,力が分布していると扱いが面倒なので,1つの力に置き換えて考えるのである。その際,上記のZMPを用いると,この点では床から受けるモーメントの水平方向軸成分は0であり,床反力を1つの並進力のみで表すことができるので考えやすい。 床反力の作用点なので当然, ZMPは常に支持多角形*2の中にある。*3 ZMPの算出 例えば下図のように、両足裏それぞれ3点で床反力を受けている場合のZMPを求めてみる。 y軸まわりのモーメントについて以下の関係が成り立つ。左辺は各点にかかる床反力によるモーメントの和であり、右辺はそれらの力がすべてZMPにかかっているとしたときのモーメントである。 xZMP:Z