名古屋市にある「トヨタ産業技術記念館」の人気が急上昇中だ。トヨタグループの原点である機織り機の実演から歴代のトヨタ車までを並べる展示、サービスの質の高さが海外にも広まり、口コミの観光旅行サイトでは「グレイトミュージアム!」「アメイジング!!」と絶賛の言葉が並ぶ。外国人客の急増に、館側はこれまで週1回だった英語のガイドツアーを、8月から毎日実施し始めた。この施設の何が世界中の人を惹きつけるのだろうか。 トヨタグループの「原点」で17社が運営 愛知県長久手市は、そのものズバリの「トヨタ博物館」がある。こちらはトヨタ自動車の単独運営で、展示の主役はあくまで車だ。一方、産業技術記念館はトヨタグループ17社が共同運営する。グループの創業者、豊田佐吉が1911年に建てた織機工場などを活用。レンガ壁や木造の屋根組みを生かした約2万7000㎡の展示施設の前半を「繊維機械館」として自動織機など約100台を並