パワハラ問題を審議する委員会の会議で、自身を侮辱し名誉を毀損する発言があったなどとして、私立大学の男性職員が勤務する大学を訴えていた裁判の控訴審で、東京高裁は5月19日、男性の控訴を棄却する判決を言い渡した。 男性は、証拠として委員会の会議を秘密で録音したとされるデータを提出したが、一審に続き、控訴審でも「違法性の高さ」を理由に証拠採用されなかった。代理人弁護士によると、秘密の録音データが違法だと証拠から排除されたことはほとんどないという。 男性側によると、録音データは2009年7月にあった委員会の会議とみられ、男性は出席していない。差出人不明の郵便物として届けられ、録音には「なんかちょっと家庭環境が…」「これ、貶めようとしたら簡単にできちゃうよね。だって自分がそう思えばいいんでしょ」など、男性を侮辱する発言が含まれているという。 しかし、裁判所は、会議の内容は秘密にする必要性が特に高く、