長野県の地ビールメーカー「ヤッホーブルーイング」の躍進がめざましい。いまや売上高は、大手4社とオリオンビールに次ぐ第6位。増産につぐ増産に対し設備投資リスクを抑えるため、キリンビールと業務・資本提携を結び、生産を一部任せるまでに業績を伸ばしているのだ。その原動力となっているのがネット上での売り上げだ。(ジャーナリスト 夏目幸明) 【詳細画像または表】 ● スキー場で頭に雪が積もるまで売ったが 売り上げが伸びなかった過去 1994年、酒税法の改正により、日本も世界にならい、小規模ビールメーカーが営業できる地盤が整った。これにより90年代後半、日本各地に「地ビール」メーカーが出現。観光地などに大手4社にはないビールのラインナップが一斉に並ぶこととなった。 ちなみに、日本の大手ビールメーカーが出している商品の多くは「ラガー」と呼ばれる、低温で比較的長時間発酵させたタイプ。一般的に、スッキリし