新型コロナウイルスの感染拡大に対処する緊急経済対策に向けた自民党内の議論で、「現金給付」と「商品券配布」をめぐる綱引きが続いている。岸田文雄政調会長が週明けの取りまとめを目指す対策では、所得制限付きの現金給付が有力視されるが、「貯蓄に回る可能性が高い」と否定的な見方もあり、商品券を求める意見も残る。 「現金給付をはじめ国民の手元に直接届く対策を講じなければならない」。岸田氏は22日のNHK番組で国民への直接支援として現金給付を挙げた。 岸田氏は今月11日、令和2年度補正予算案の編成を見据え、党の各部会に新たな経済対策に盛り込む要望をまとめるよう指示。17日には安倍晋三首相と会談し、新たな経済対策の取りまとめの指示を受けた。党内からは若手を中心に消費税の減税措置や期限付き商品券の配布を求める声も出たが、岸田氏は16日の記者会見で「支援が直接、国民の手に届く施策が求められている」と述べるなど早