SMR発電所のイメージ図(米ニュースケール・パワー社提供) 出力が従来型原発の3分の1に満たない次世代型「小型モジュール炉(SMR)」。クリーン・エネルギーへの移行に重要な役割を担うと期待され、脱炭素社会を目指す多くの主要国が開発資金を投じる。日本でも関心が高まりつつあるが、東日本大震災に伴う東京電力福島第1原発事故で懸念が強まった安全面などに課題はないのか。越えるべきハードルや現状について、新技術に詳しい東京大大学院の小宮山涼一准教授(エネルギー戦略)と、慎重論を唱える明治大の勝田忠広教授(原子力政策)に聞いた。(時事通信外経部 山本拓也) 【ニュースワード】SMR 「news深掘り」記事一覧 ◇再生可能エネルギーとマッチ (小宮山氏) ―SMRの開発が進んでいる背景は。 SMRには、大型炉に比べて優位と期待されている特徴がいくつかある。一つは安全性。小型化で冷却が容易になる。例えば、