第81回 好調なのに株売却、大東建託の深層 さくら事務所取締役会長 長嶋 修氏 2008年1月23日 マンション・アパート運営最大手の大東建託が、米大手証券のゴールドマン・サックスやリーマン・ブラザーズなど複数の外資系金融機関と身売り交渉していることが明らかになったと、昨年から今年にかけて、一部のメディアが報じている。 例えばゴールドマン・サックスは単独で、モルガンスタンレーとリーマン・ブラザーズは二者連合して、米不動産ファンドのエートスと森トラストさらにユニゾンキャピタル(日本)の三者連合などが手を挙げ、エートスの三者連合が、時価総額を15%以上上回る9000億円強の最高額を提示したとされる。 仮にTOB(株式公開買い付け)で全株式を取得した場合、買収総額は国内最大級となる可能性があるが、同社は「大株主の株式売却意向を受け、企業価値向上のための資本政策を総合的に検討している」とのコ