知人から強烈に勧められたことと、前々からどうにも読まねばと思っていた機会が一致して、ようやく「ギートステイト」を読み通す。 404 File Not Found 乙木なりのギートステイトの理解を書くと以下のようになる。 相対的に落ちてくる日本の「経済力」と「政治力」という地政学的な環境の中で、外資導入」と「コンピュータ資産」と「市場による統治」の三本柱を利用することで、かろうじて生活環境の維持に成功している近未来像。 それがギートステイトの世界だ。 極めて日本的な「しょうがない」「対症療法」で政治的に流されていった場合、かなり確度の高い予測であることは間違いないだろう。 わりとこういうディストピア未来予測モノというのは、SF新人賞での応募作にも多いが、さすが東浩紀と桜坂洋の両氏が作った未来予小説としては、頭三つくらい抜きん出ている。 「アーキテクチャの重視」という思想を知らしめるにはかなり