この間の土曜日のこと。 1階の将棋部屋で旦那がサインを書き、2階のリビングで私が宛名を書いていた。 階段をどたどた上る足音が聞こえ、旦那がリビングのドアを開けて言った。 「落款押し間違えた!」 落款とはサインの下の方に押す判子のことだ。 「予備の本がないんだよね。このまま出すしかなくって。書いてくれるかな?間違えたこと」 「お手紙入れとくよ」と、落款を間違えたというその本を受け取る。 が、どう押し間違えたのかよく分からない。 私 「これどっち向きに押しちゃったの?90度逆さ?180度逆さ?」 旦那 「聞かないで」 私 「は?だから90度なの?180度な…」 旦那 「俺に聞かないで」 私 「俺に聞かなくて誰に聞くの」 旦那 「俺、90度とかそういうのよく分かんないの」 私 「何も難しいことは聞いてないよ。90度?それとも…」 旦那 「だから聞かないで」 私 「……」 旦那はたまに不