田中美津さんの『かけがえのない、大したことのない私』(インパクト出版会)を読んでいて、下記のフレーズ(p. 8)を見つけました。母子関係についてのことばですが、他の多くの事柄についても当てはまる洞察だと思います。 人間って不安だと、他者をコントロールしたくなるものなのね。子どもに、そんなことしたらあなたこうなるじゃない、ああなるじゃない、なんて口うるさくいう。そうしていれば、問題があるのは子どもであって、自分じゃないと思えるでしょう。過干渉する親は、いわば自分の不安をそのまま子どもに投影させているわけね。 東日本大震災以来、まさに他者をコントロールすることで自分の不安を解消しようとしている(とおぼしき)人を、ネット上で数多く見かけました。それはつまり、こういう発言をする人たちのことです。 「阪神大震災はもっと凄かった*1。この程度で騒ぐのはバカ」(=阪神大震災経験者の自分は“問題ない”)