ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (46)

  • 世界の壮大なドラゴン伝説6選、最古、最大、最強の竜は?

    新約聖書の黙示録に登場する7つの頭を持った竜。19世紀のフレスコ画。(PHOTOGRAPH BY NPL - DEA PICTURE LIBRARY/W. BUSS, BRIDGEMAN IMAGES) 竜は、地球上のほぼすべての文化に存在し、昔から様々な大陸の民話、文学、芸術に登場してきた。鋭い爪に硬い鱗、尖った歯といった恐ろしい特徴をあわせ持つ竜は、人間の最も原始的な恐怖心から生まれ、現実世界で直面する危険について互いに警告するために用いられたと、研究者たちは考えている。 しかし現代になっても、竜はなぜこれほどまでに人々の想像力をかきたててやまないのだろうか。その秘密を解くカギとなりそうな6つの壮大な神話を紹介しよう。 ングウィ――世界最古の竜伝説 ヘビのような神ングウィは、様々な神話に影響を与えた。この16世紀の絵画に描かれているミズガルズの大蛇ヨルムンガンド伝説(北欧神話)もその一

    世界の壮大なドラゴン伝説6選、最古、最大、最強の竜は?
  • 古代文明タルテッソスはなぜ突然消えたのか、イベリア半島で繁栄

    スペインのカディス港にある灯台と要塞は、かつてフェニキア人の世界の西の限界を示していた。伝説によると紀元前1100年頃に「ガディル」(フェニキア語で「城壁」の意味)として建設されたカディスは、フェニキア人にとって重要な植民地となった。ここで、彼らは現地の人々と定期的に接触した。(CAVAN IMAGES/AGE FOTOSTOCK) 歴史家たちは、紀元前に繁栄していた古代社会タルテッソスがなぜ消えたのかを、今日に至るまで完全には説明できていない。発掘調査により、一夜にして消滅したかのようなこの先進的な多文化文明のことがより詳しく明らかになるにつれ、新たな疑問が生じている。 ヨーロッパ南西部のイベリア半島の南海岸沿いで勢力を拡大したタルテッソスは、紀元前10世紀に同半島に初めて到達した航海商人の集団であるフェニキア人と強いつながりがあったと考えられている。 フェニキア人は、現在のレバノン、シ

    古代文明タルテッソスはなぜ突然消えたのか、イベリア半島で繁栄
  • 日本人祖先の「3系統説」、定説の「二重構造モデル」に修正迫る

    「日人の祖先はどこからやってきたのか」。このロマンに満ちた問いに対しては、祖先は縄文人と大陸から渡来した弥生人が混血したとする「二重構造モデル」が長くほぼ定説となっていた。そこに日人のゲノム(全遺伝情報)を解析する技術を駆使した研究が盛んになり、最近の、また近年の研究がその説を修正しつつある。 日人3000人以上のゲノムを解析した結果、日人の祖先は3つの系統に分けられる可能性が高いことが分かったと理化学研究所(理研)などの研究グループが4月に発表した。この研究とは別に金沢大学などの研究グループは遺跡から出土した人骨のゲノム解析から「現代日人は大陸から渡ってきた3つの集団を祖先に持つ」と発表し、「三重構造モデル」を提唱している。 理研グループの「3つの祖先系統」説は「三重構造モデル」と見方が重なり、従来の「二重構造モデル」の修正を迫るものだ。日人の祖先を探究する進化人類学はDNA

    日本人祖先の「3系統説」、定説の「二重構造モデル」に修正迫る
  • 「醜いのは犯罪」、そんな法律が50年前まで米国にあった

    1898年、ニューヨーク市の路上で楽器を演奏する視覚障害者。ニューヨークでは醜陋(しゅうろう)法は制定されなかったが、似たような法案は起草されていた。(Photograph by Museum of the City of New York, Bridgeman Images) 美人は人間関係がうまく行き、学校や職場で得をすることは、研究で示されている。では逆に、見た目が悪いと思われることが社会的ハードルになるだけでなく、犯罪になるとしたらどう思われるだろうか。 19世紀半ばから1970年代に至るまで、米国には、「見た目がよくない」人々が公共の場に出ることを禁じるいわゆる「醜陋(しゅうろう)法」なるものが存在した。あまり知られていない法律だが、その歴史を紐解いてみると、米国社会が誰を「美しい人」とみなすのか、そしてその理想に届かない人々がどのような影響を受けたのかが見えてくる。 すぐに全米

    「醜いのは犯罪」、そんな法律が50年前まで米国にあった
  • 古代マヤの生贄のDNAを分析、定説覆す驚きの結果が明らかに

    マヤ文明の古代都市チチェンイツァの大ピラミッド「エル・カスティージョ」。生贄を埋葬した貯水槽チュルトゥンと聖なるセノーテは、ともにこの近くにある。(PHOTOGRAPH BY CRISTINA MITTERMEIER, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 1967年、古代マヤで最も栄えた都市の1つチチェンイツァの貯水槽「チュルトゥン」とそこにつながる洞窟で、考古学者たちが多数の人骨を発見した。このチュルトゥンは8世紀にわたって若い成人や子どもの生贄の埋葬に使われ、遺体のほとんどが若い女性とされてきた。マヤ文明は儀式の生贄に女性を捧げることを好んだと考えられていたからだ。(参考記事:「チュルトゥンの図解も、知ってるようで知らないマヤ文明」) しかし、2024年6月12日付けで学術誌「ネイチャー」に発表された論文が定説を覆した。回収された64体の遺骨のDNAを分析したところ、す

    古代マヤの生贄のDNAを分析、定説覆す驚きの結果が明らかに
  • スター古生物学者2人が罵り合った、勝者なき「化石戦争」

    米ワイオミング州コモ・ブラフにあるボーン・キャビン採石場で巨大なマンモスの骨を発掘する男たち。19世紀、ライバル関係にあった古生物学者のオスニエル・チャールズ・マーシュとエドワード・ドリンカー・コープは、恐竜の化石が豊富なこの尾根にそれぞれの発掘場所を確保していた。ここはまた、2人による化石戦争の舞台でもあった。(PHOTOGRAPH BY UNIVERSAL HISTORY ARCHIVE, GETTY IMAGES) 2人はロックスターのような学者だったが、キャリアを台無しにするほどの壮絶な確執があった。 オスニエル・チャールズ・マーシュとエドワード・ドリンカー・コープは19世紀を代表する化石ハンターだった。2人は古生物学の黎明(れいめい)期に、ステゴサウルスやトリケラトプス、リストロサウルスを含む100以上の恐竜を発見した。(参考記事:「奇跡の恐竜化石、世紀の大発見 写真18点」)

    スター古生物学者2人が罵り合った、勝者なき「化石戦争」
  • ほぼ腕のない新種の肉食恐竜を発見、約7000万年前、パタゴニア

    新たに発見された恐竜コレケンの復元図。(ILLUSTRATION BY GABRIEL DIAZ YANTÉN) すべてはかぎ爪から始まった。アルゼンチンのラ・コロニア累層で恐竜の化石を探していたとき、古生物学者たちが岩石から突き出た足の指の骨に気付いた。さらに掘り出して調べてみると、鼻の低い肉恐竜アベリサウルス類の新種と判明した。小惑星の衝突によって白亜紀が終わる数百万年前、太古のパタゴニアを歩いていた肉恐竜だ。この発見は5月21日付で学術誌「Cladistics」に発表された。 アルゼンチンにあるエジディオ・フェルグリオ古生物博物館の古生物学者ディエゴ・ポル氏らは、この恐竜をコレケン・イナカヤリ(Koleken inakayali)と命名した。パタゴニア東部の先住民族テウェルチェの首長だったイナカヤルにちなむ名前で、テウェルチェ語で「粘土と水から生まれる」という意味だ。

    ほぼ腕のない新種の肉食恐竜を発見、約7000万年前、パタゴニア
    Machautumn
    Machautumn 2024/05/24
    名前もおもしろい。これ県、田舎やり。
  • コロナ後遺症、2年で6割が大きく改善、免疫の異常が落ち着く

    サイトカインストームに関わる免疫細胞の走査電子顕微鏡カラー合成画像。1個のマクロファージと2個の樹状細胞と多数の白血球が見える。サイトカインは通常の免疫反応にとって重要だが、過剰に放出されるサイトカインストームは害になりうる。(COMPOSITE MICROGRAPH BY STEVE GSCHMEISSNER, SCIENCE PHOTO LIBRARY) 新型コロナウイルス感染症の後遺症で特徴的に見られる免疫系の異常な活性化は、感染から2年でおおむね鎮まることを示した論文が、4月17日付けで学術誌「Nature Communications」に発表された。長く続く症状に悩む患者たちに、緩やかな回復がありうるという希望をもたらす研究結果だ。 新型コロナにかかった人のおよそ10人に1人は、疲労感、ブレインフォグ(脳に霧がかかったようにぼんやりする症状)、息切れ、動悸、抑うつなどの幅広い症状

    コロナ後遺症、2年で6割が大きく改善、免疫の異常が落ち着く
  • 新種の恐竜を発見、「衝撃的に小さな巨大恐竜」ティタノマキア

    6700万年前、南米のパタゴニア中部に生息していたと思われる新種のティタノサウルス類の復元図。(ILLUSTRATION BY GABRIEL DÍAZ YANTÉN) 南米のパタゴニアで、新種の恐竜が見つかった。ティタノマキア・ギメネジ(Titanomachya gimenezi)という学名がつけられたこの恐竜は、長い首を持つ巨大な草恐竜ティタノサウルスの仲間だ。ただし、この恐竜は成長しても大型のウシほどの大きさにしかならない。論文は、4月10日付けで学術誌「Historical Biology」に発表された。 新種の恐竜は、アルゼンチンにあるエジディオ・フェルグリオ古生物博物館の古生物学者で、ナショナル ジオグラフィックのエクスプローラー(探求者)でもあるディエゴ・ポル氏の研究チームが発見した。同氏らは、南米における恐竜時代の終焉を探る研究を行っており、それが今回の発見につながっ

    新種の恐竜を発見、「衝撃的に小さな巨大恐竜」ティタノマキア
  • 世界中の人々をひきつける“最後の孤立部族”、センチネル族とは

    センチネル族。(PHOTO ILLUSTRATION: IAN WOODS. SOURCE PHOTOS: GAUTAM SINGH, ASSOCIATED PRESS (ISLAND); NUTU, ALAMY STOCK PHOTO (BOATMEN)) 2018年11月、米国人の若い宣教師がインド洋に浮かぶ孤島のビーチに漁船から泳いで上陸したところ、島の孤立部族に弓矢で殺害された。アンダマン・ニコバル諸島の小さな島、北センチネル島でのこの事件の知らせは、世界中の人々を魅了した。ほとんどの人は、今でも外界からほぼ完全に隔絶された状態で暮らしている狩猟採集民が現代でも存在することを知らなかった。 自信に満ちた26歳の宣教師ジョン・アレン・チャウ氏は、「サタンの最後の砦」かもしれないと感じたこの島の部族を改宗させることを目指していた。しかし、彼の短い訪問は、21世紀らしい別の栄光をもたらし

    世界中の人々をひきつける“最後の孤立部族”、センチネル族とは
  • 新種のヤモリを発見、ゴッホの名画「星月夜」にちなんで命名

    今回見つかった新種のヤモリには、暗い背景に金色と青の鮮やかな模様が浮かんでいる。まるで名画「星月夜」のようだ。(PHOTOGRAPH BY AKSHAY KHANDEKAR) フィンセント・ファン・ゴッホが「星月夜」を描いてから133年。そこから遠く離れたインドの西ガーツ山脈の岩陰で、イシャン・アグラワル氏が小さくてカラフルな新種のヤモリを見つけたとき、心に浮かんだのは、その名画だった。 このヤモリは、一般名として「ゴッホの星月ドワーフヤモリ」という意味の「van Gogh starry dwarf gecko」、学名にはゴッホに由来する「Cnemaspis vangoghi」という名前が付けられた。学術誌「ZooKeys」の最新の研究で示された、Cnemaspis属の2つの新種の1つだ。 アグラワル氏は、西ガーツ山脈について、「その信じられないほど多様な動物相については、まだほとんどわか

    新種のヤモリを発見、ゴッホの名画「星月夜」にちなんで命名
  • 「アブラカダブラ」は誰が唱え始めて、どのように使われたのか

    13世紀の写。クイントゥス・セレヌス・サンモニクスによる古代ローマのマラリアの「治療法」が記述されており、ここでは文字を左側から1つずつ減らす方法で、逆三角形の中に小さな文字でABRACADABRA(アブラカダブラ)と書かれている。(PHOTOGRAPH BY BRITISH LIBRARY ARCHIVE, BRIDGEMAN IMAGES) 「アブラカダブラ」という言葉を聞くと、何か不思議なことが起きたと思うはずだ。変身かもしれないし、ちょっとしたトリックかもしれない。この言葉自体は奇妙だが、今や不可能とされることを示す普遍的なサインとなっている。アブラカダブラの正確な語源については、専門家の間でも意見が分かれているが、古い言葉であることは間違いない。 アブラカダブラが最初に登場するのは1800年以上前のクイントゥス・セレヌス・サンモニクスの著書で、発熱の特効薬と記されている。抗生剤

    「アブラカダブラ」は誰が唱え始めて、どのように使われたのか
  • 見事なヒスイの石仮面を古代マヤの王墓で発見、「闇の時代」に光

    翡翠(ヒスイ)のモザイクでできた小さな仮面。目と歯にはウミギクガイの殻が使われ、嵐の神を表している。紀元350年ごろにチョチキタムに埋葬された王の胸の上に置かれていた。(PHOTOGRAPH BY RUBÉN SALGADO ESCUDERO) チョチキタム遺跡は、中米グアテマラのヤシの木が茂る熱帯雨林の中、落ち葉と石の塊に埋もれた場所にある。これまでほとんど知られていなかったこの遺跡は、考古学的な大発見が起こるような場所にはとても見えないかもしれない。ましてや、長い間、研究者たちを悩ませてきた闇の時代の手がかりが見つかるとは、誰も考えなかったはずだ。 しかし、それが現実になった。この場所で、翡翠(ヒスイ)を組み合わせて作ったミステリアスな仮面が発見されたのだ。これまで知られていなかったマヤの王のものだと考えられている。(参考記事:2024年3月号特集「ベールを脱ぐ古代マヤ」) 調査を率い

    見事なヒスイの石仮面を古代マヤの王墓で発見、「闇の時代」に光
  • 「歩く」魚も、奇妙な深海生物を100種以上発見、すべて新種か

    チリの海山で1月に発見された新種と思われるフサアンコウの仲間。フサアンコウは待ち伏せ型捕者で、「誘引突起」で獲物をおびき寄せて仕留める。(PHOTOGRAPH BY SCHMIDT OCEAN INSTITUTE) チリ沖の深海を探査していたチームが最近、新種と思われる奇妙な生物を100種以上も発見した。SF番組にはエイリアンとの遭遇が付きものだが、たとえ想像上の生物でも、こうした深海生物ほど奇妙なものはほとんどいない。 「探査が進んでいない辺境の海で新種を発見すること自体は予想外ではありませんが、100種以上も発見できたことには感激しています」と主任研究員のハビエル・セラネス氏はナショナル ジオグラフィックにメールで語った。セラネス氏はチリ、北カトリック大学の海洋生物学者だ。 セラネス氏らは1月、シュミット海洋研究所の調査船「ファルコン」で南東太平洋の深海探査に出発した。そして、ライト

    「歩く」魚も、奇妙な深海生物を100種以上発見、すべて新種か
  • 食虫植物ウツボカズラ、自然の法則を覆す恐るべき「死の罠」とは

    熱帯性のウツボカズラのツルツルした表面によって、獲物はその大きく空いた口に転がり込む。ウツボカズラは肉植物の一種であり、罠にかかった昆虫や小動物を餌にする。(PHOTOGRAPH BY HELENE SCHMITZ, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 肉の植物は、昔から人々の想像力をかき立ててきた。たとえば『アダムス・ファミリー』や『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』といったカルト的な映像作品には、肉をらうモンスター植物が登場する。だが現実の虫植物も、あれほど血に飢えてこそいないものの、負けず劣らず魅力的だ。 一般に、植物は物連鎖の最下層にいると考えられている。しかし、獲物を誘い、捕らえ、消化できる虫植物は、「動物をべるという驚くべき能力によって、自然の法則を覆す」存在だと、フランス国立科学研究センターの科学者ロランス・ゴーム氏は言う。 虫植物の中でも最大

    食虫植物ウツボカズラ、自然の法則を覆す恐るべき「死の罠」とは
  • 不思議な気象現象、“雷雪”の謎に迫る

    アメリカ、ミネソタ州の農場の上空でとどろきを上げる雷雲(写真左)。雷雲は、地表近くの暖かく湿った空気が上昇して、大気の状態が不安定になった場合に発生する。 アメリカでは、晩冬から早春にかけてこのような条件がそろうことがある。吹雪の中で雷鳴と雷光が発生する珍しい気象現象で、「雷雪」と呼ばれている。 雷雪の研究者は、雪中撮影装置(写真右)を用いて雷雪の形成メカニズムを調査している。 Photograph by Richard Olsenius/NGS (left) and courtesy Patrick Market (right) 3月1日~2日、アメリカ東部地方は広範囲にわたって晩冬の雪嵐に襲われた。猛烈な吹雪となり、激しい雷鳴がとどろいた。住民は寒さと音で大変だっただろう。おや?そういえば雷が鳴るのは夏ではなかったか? 雪雲に伴う雷は珍しい気象現象であまり知られていないが、「雷雪(th

    不思議な気象現象、“雷雪”の謎に迫る
    Machautumn
    Machautumn 2024/02/06
    昨日のはヤバかった (語彙力消失)
  • コロナ第10波の兆し、今後「心不全パンデミック」の恐れも、研究

    新型コロナウイルスの感染は昨年11月下旬から年が明けても増える傾向が続き、流行の「第10波」の兆しも見せている。理化学研究所(理研)と京都大学の共同研究グループは昨年末、症状が収まった後もウイルスが心臓に残存すると心不全のリスクが高まる可能性があると発表した。同5月に感染症法上の位置付けが5類に移行し、人々は「コロナとの共生」の日常に戻っているが、流行ウイルスの性質が大きく変わったわけではなく、油断はできない。厚生労働省は今冬期の流行拡大に注意を呼びかけている。 国内初感染確認から4年でまた増加傾向 新型コロナウイルスの感染者が国内で初めて確認されてから1月15日で4年が経過した。5類移行後は感染実態の把握方法は全数把握から全国約5000の定点医療機関による定点把握に変更された。厚労省によると、定点把握の感染者数は移行後も増え続け、昨年8月末から9月上旬には1医療機関当たり約20人になり流

    コロナ第10波の兆し、今後「心不全パンデミック」の恐れも、研究
  • 太陽系の第9惑星が見つかるかも、超巨大な“怪物望遠鏡”が挑む

    米SLAC国立加速器研究所で、完成の最終段階に入ったベラ・C・ルービン天文台のカメラ。189個のセンサーを持ち、32億画素の写真を撮影できる世界最大のデジタルカメラだ。(PHOTOGRAPH BY CHRISTIE HEMM KLOK) 地球上から無数の望遠鏡が夜空を観測しているにもかかわらず、地球の周辺にはいまだに姿がとらえられていない未知の天体が数多く存在している。 しかし間もなく、それが変わろうとしている。南米チリに建設中のベラ・C・ルービン天文台(VRO)は、これまで知られていなかった太陽系の大部分を明らかにし、天文学に進歩と革命をもたらすことが期待されている。驚異のエンジニアリングとソフトウェア、科学的な創意工夫から生まれたVROの目的は一つ。夜空全体を丸ごと記録することだ。 確認される小惑星の数は、VROの運用が開始された直後に急増すると予測されている。1801年に最初の小惑星

    太陽系の第9惑星が見つかるかも、超巨大な“怪物望遠鏡”が挑む
  • 「湖水爆発」で数百万人が犠牲の恐れ、時限爆弾のようなキブ湖

    ルワンダとコンゴ民主共和国にまたがるキブ湖。そのユニークな地質的特徴により、湖深くに膨大な量の二酸化炭素とメタンガスが蓄積しており、湖岸に住む数百万人の命を危険にさらしている。(PHOTOGRAPH BY ROBIN HAMMOND, NAT GEO IMAGE COLLECTION) ルワンダとコンゴ民主共和国にまたがる緑豊かな渓谷にあるキブ湖は、見事な崖に囲まれている。湖上では漁師たちが小舟を浮かべ、歌に合わせて櫂(かい)を揃えて漕ぎながら、その日の料を捕っている。だが、湖の深部は、そんなのどかさとは無縁の世界だ。 キブ湖は地質学的に特異な多層湖で、深い層は蓄積した二酸化炭素とメタンで飽和状態にある。このような湖は世界に3つしかない。残りの2つはカメルーンのニオス湖とマヌン湖で、どちらも過去50年の間に湖水爆発を起こして致死的なガスの雲を噴き上げ、人間や動物を窒息死させた。 1986

    「湖水爆発」で数百万人が犠牲の恐れ、時限爆弾のようなキブ湖
  • 仮想の自宅で「物を捨てる練習」、ためこむ人に効果あり、研究

    ためこみ症に悩む一人暮らしの男性。自宅アパートで。(PHOTOGRAPH BY ARNAUD CHOCHON, HANS LUCAS/REDUX) 古新聞や古着をはじめ、たいした価値がないのに物を捨てられず、生活に支障が出るほどためこんでしまう。そんな「ためこみ症」の治療に、片付けの爽快感や恩恵を仮想現実(VR)の世界で体験することが効果的という研究結果が発表された。「シミュレーションによって、ためこみ症の患者が大切にしている物を手放す練習をさせるという研究は、これが初めてです」と、医学誌「Journal of Psychiatric Research」の2023年10月号に掲載された論文の筆頭著者で、米スタンフォード大学医学部精神医学・行動科学教授のキャロライン・ロドリゲズ氏は言う。 ほとんどの人は、捨てられない大切な物を少しは持っている。しかし、精神疾患の一つであるためこみ症では、火災

    仮想の自宅で「物を捨てる練習」、ためこむ人に効果あり、研究