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ブックマーク / wofwof.blog60.fc2.com (4)

  • 中学、高校の数学教育は何のためにあるのか? - Willyの脳内日記

    先日、ちきりんさんが「下から7割の人のための理科&算数教育」というエントリーのなかで、「今、教えられている内容を前提とすれば、数学や理科に関しては、全体の3割程度の生徒が学べばよい」という意見をブログで述べた。長年ちきりんファンをやってきた数学科教員として、中学、高校の数学教育は何のためにあるのかについて、ここで私見をまとめておこうと思う。 1.どのレベルの数学が不要なのか? そもそも大多数の日人は「理科や数学は勉強する必要なし!」と思ってるのだろうか?これは私の想像に過ぎないが、多くの人は、四則演算や、簡単な分数、小数、百分率、簡単な図形など、小学校の算数でやるような内容生活が役に立たないとは思っていないのではないかと思う。昔、所ジョージ氏が 元祖・所ジョージさんの 頭悪いんじゃないの? (ベストセラーシリーズ・ワニの) の中で、「割り算なんて小学校で教えなくても大人になったらみんな

    中学、高校の数学教育は何のためにあるのか? - Willyの脳内日記
  • 全ての学生に数学は必要か? - Willyの脳内日記

    ニューヨーク市立大の政治学の教授 Hacker氏が書いた "Is algebra necessary?"(代数は必要か?)が話題になっている (原文 と 評論つき日語記事)。 氏の述べていることを簡単にまとめるなら、 -- 学校での数学の教え方は旧態依然としており社会のニーズに即していない。 -- 多くの学生が、数学のせいで高校や大学をドロップアウトしたり、 良い大学に入れなかったりしている。 -- その結果、数学以外の才能を持つ人材を無駄にしている。 -- 多項式の計算や微積分などは自然科学を学ぶ学生など一部のものとすべき。 -- 一般の学生向けには、消費者物価がどう作られてるとか、 量的感覚を重視した科目を教えるべき。 ということのようだ。 そんなに無茶苦茶なことは言っていないように見えるが、 多くの数学者は記事に激しく反応しており うちの数学科のメーリングリストもハチの巣を突いたよ

  • 数学のできない大学生を見て思うこと - Willyの脳内日記

    先日、「大数の法則と中心極限定理を恋愛小説風に語ってみる」 というおちゃらけ記事を書いたが、それにはきっかけがあった。 それは、数学のできない大学生のことだ。 私がいるWS大(学部)は入学が易しい。 出願者の母集団は米国のごく平均的な高校生だと思われるが、 その約80%に入学許可を与えている。 大学は入学した全ての学生に対して 数学を最低1科目履修する事を義務付けているので、 かなり数学が苦手な学生も何らかの科目を履修することになる。 私は昨年、そうした数学が苦手な学生向けのコースを受け持った。 学生の数学的知識は、日の公立中学3年生と同じくらいであったように思う。 公立中学と同じように、できる子は結構できるし、 できない子は平面上の直線の式も覚束ないという感じで、バラツキも結構大きい。 ちなみに、日では「分数ができない大学生」というのが昔話題になったことがあったが、 アメリカの簡単な

  • コアの能力をじっくり育てよう - Willyの脳内日記

    このところ、日の大人社会が 若者を見る目は非常に厳しくなっている。 若者は良い大学を出るだけでなく、 アルバイトやサークル活動でリーダーシップを発揮し、 夏休みはインターンシップを経験し、 英語を勉強してTOEICのスコアを出し、 できれば短期留学なんかも体験し、 面接では礼儀正しく好感を持てる態度で、 コミュ力と行動力と責任感を 見せることが求められる。 そうした能力はどれもあるに越したことはないが、 求められることが多すぎて学生が気の毒になってしまう。 自分のこれまでの経験を振り返ると、 世の中で生きていくために当に必要な事は もっと素朴で単純なことだ。 日で大学院に進んだ時、金融機関で働いた時、 米国でPhDを取る時、大学で働くようになった時、論文を書いている時、 自分の強みの源泉はつまるところ、 高校時代の3年間、そして大学の数学科で4年間 数学を勉強したことだけだった。 大

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