京都府山城地域の広域観光を盛り上げる役割を担う「京都山城地域振興社(お茶の京都DMO)」の社長が、設立から7年で初めて交代した。新たなトップに就任した京阪電鉄出身の淺井栄一社長(67)に地域観光の展望やDMOの役割、今後の戦略を聞いた。 ―山城地域の観光の現状をどうみているか。 「コロナ禍をへて観光客が戻ってきた。特にインバウンド(外国人観光客)が増えている。将来展望は明るい。宇治茶のブランド価値はまだまだ世界へ発信していける。10月にオープンするニンテンドーミュージアムや、京都アニメーション関係の聖地巡礼など、新しいコンテンツも豊富にある。また、新名神高速道路が全線開通すれば、中京圏などから車で訪れる人が増えるに違いない」 「問題は回遊性。お茶の京都エリアに訪れる観光客の半数が、平等院などがある宇治市に来ている。それをほかの地域に回す必要があるが、バスなどの2次交通が少ない。期待している