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本と書評に関するMedrのブックマーク (12)

  • 石川博品『耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳』 - logical cypher scape2

    これまた、久しぶりにラノベ読んだという一作。 こちらは どう見てもポストモダン文学。こんな傑作がラノベ畑から出てくるとは思ってもみなかった。素晴らしい。 http://book.akahoshitakuya.com/cmt/8918547 というLianさんの感想を見かけて手を出したので、「ラノベを読むぞー」という感じで買ったわけではないけれど。 これはしかし、見事なまでにラノベなのだが、どこかで明らかにラノベから逸脱している。 主人公が一人称の地の文で過剰に喋りまくり、その中で色んな引用ネタがちりばめられている、という点で、最近のラノベは読んでいないけれど最近のラノベってこういう感じなんじゃないのか、と思ったのだけれど、すごく大雑把にネットの感想を見た感じだと特徴的な文体と見なされているみたい。 あと、骨格も王道ラノベっぽい(これは結構指摘されている)。 つまり、学園もので、主人公はちょ

    石川博品『耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳』 - logical cypher scape2
  • 「奇想の美術館」はスゴ本

    博覧狂気マングェルの絵の読み方。 完全にタブラ・ラサの状態で芸術に触れることは、不可能だ。プラトンによれば、あらゆる知識は記憶にすぎないし、ソロモンにいわせると、新しく見えるものは、すべて忘れられたものでしかない。わたしがある形状や色彩を知覚する際、それらは既に知覚済みの領域に反応しているにすぎない。 われらがマングェル、当然そんなことは百も承知。第一に、「描かれたもの」、自分が目にした図像、イメージから記憶を呼び覚まそうとする。たいていは幼い頃の思い出だったり、ハマった小説にまつわる風景だったりする(マングェルは<たぶん>世界一の読書家だ……生きてる人の中で)。 だから読者は、マングェルの記憶から堀りだされる数多の小説・論文・エッセイに面らうかもしれない。絵の話が文学になり歴史に転がってゆくから。描かれたオブジェクトの一つ一つが何を象徴しているかを汲み取るためには、美術史と図像学の知識

    「奇想の美術館」はスゴ本
  • ちきりん著「ゆるく考えよう」を読んだ - phaの日記

    今をときめく人気社会派ブロガーのちきりんさん(id:Chikirin)が初の著書を出したということで献していただきました。ありがとうございます。 ちきりんさんとは以前対談させてもらったこともあるし(http://d.hatena.ne.jp/pha/20100326/1269624270)、ブログもいつも面白いなーと思って読んでいるのでどんなになっているか楽しみに読んだんだけど、今の日の社会で生きていて窮屈さや生きづらさを感じている人はみんな読むといいと思った。 僕は普段からよく思うんだけど、日人はわりとみんな頑張り過ぎで、「一般的にこうするべきだ」みたいな見えないルールに縛られてることが多いんですよね。数十年前なら真面目に学校に行って真面目に就職して真面目に家庭を持っていれば大多数の人は幸せに暮らせていたのかもしれないけど、今は残念ながらそういう時代は終わってしまって何もかも変動

    ちきりん著「ゆるく考えよう」を読んだ - phaの日記
  • 「何かいいことでもあったのかい?」 - 作品評 - 化物語シリーズ : 404 Blog Not Found

    2011年01月17日18:30 カテゴリ書評/画評/品評 「何かいいことでもあったのかい?」 - 作品評 - 化物語シリーズ 傷物語 西尾維新 何でもは言わないわよ。 言いたいことだけ。 作「化物語」シリーズは、直江津高校三年生の阿良々木暦および彼の同級生、羽川翼が突っ込みを務める一連の漫才。entry現在までに 傷物語 化物語(上) 化物語(下) 偽物語(上) 偽物語(下) 物語(黒) 物語(白) 傾物語 が刊行されており、以下「花」「囮」「鬼」「恋」と物語は続くようである。うち「化物語」はアニメ化された、というより同作はアニメが編で原作はあくまで草稿である(後述)。 私はまずアニメを見て、第一話冒頭が気になって傷物語を読んで残り全巻を入手した。ここまでが前置き。 プッツン まずは軽くキレておこうか。この講談社BOXというパッケージ、講談社現代新書を抜いて現時点におけるワース

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    Medr
    Medr 2011/01/18
  • いつでも、どんなときでもわたしはそれをうまく言えたためしがなく、この先も口にすることはない - がらくた銀河

    幾分なりとも美を意識した書物を書く者は、声の亡霊をおのれに引き寄せてしまう。そして自分ではその声を発することができない。 音楽のレッスン 作者: パスカルキニャール,Pascal Quignard,吉田加南子出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1993/04メディア: 単行 クリック: 5回この商品を含むブログ (2件) を見る 読了。 いろいろと、腑に落ちた。 個人的な諸問題について他。 大雑把でキャッチーで、文字通り引っかかり処のある、わかりやすい、または語られやすい、ただ声の大きさだけが取り柄の文章が夥しく溢れるなか、 誰がこの、ひそやかな、冷たい、でもとても精緻でこれ以上なく確かな、それでいて怖いほど熱く、けれど極限まで追い込まれ(誰を?)追い込んだ(何を?)抑制のきいた「声」に耳を傾けるだろう。 誰も、何も、聴かない。聴くことができない。 それはきっと、「声」でさえない。

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  • 職がなければ遊べばいいのに - 書評 - コンピュータが仕事を奪う : 404 Blog Not Found

    2011年01月07日11:30 カテゴリ書評/画評/品評Value 2.0 職がなければ遊べばいいのに - 書評 - コンピュータが仕事を奪う コンピュータが仕事を奪う 新井紀子 この話題に正面から取り組んだは意外と少ない。はじめから日語で書かれたものともなると、なおのこと。その意味において書は仕事を必要とする人全てが読んでおくべき一冊である。 しかしこの問題は「正面から取り組む」という姿勢そのものが間違いだという思いを年々強くしている。entryはよって、書に何が書かれているかより何が書かれていないかを主に書くことになる。 書「コンピュータが仕事を奪う」は、コンピューターと知的労働の関係を、教育者らしく真面目に、数学者らしく必要十分に考察した一冊。だからこそ、この問題に関する「正解」を提示するのに失敗している。 オビより 人間の仕事を楽にするはずのコンピュータは、爆発的な処

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  • マルドゥック・スクランブル 完全版 - 基本読書

    過去に一回読んで、旧版を今年の1月の終わりぐらいになんとなく読みなおして、今回「旧版を横に置き、それを見ながら一から全部書き直した」という怨念のこもったような「完全版」で三回も読みなおしたことになります。過去に三回も読みなおしたが、果たしてあったかな、と自問してみると、これが一つも思い浮かばない。思い入れが驚くほど強い一冊なのは、たしかです。なわけで、今から書くのも感情入りまくりです。まったく冷静ではないです。 しかし──初版が出たのが2003年、およそ7年の月日を経て完結した作品が再度アニメ化、漫画化、そして「完全版」として復活する。凄い話だよなぁと思います。何しろこのマルドゥック・スクランブル、一度OVA化しようとして失敗しているわけですからね当然それを可能にしているのは何か? と疑問に思うんですが……。やっぱり「最善を尽くした作品を創る」ことに尽きるのかな、と。。 不死鳥のごとく復

    マルドゥック・スクランブル 完全版 - 基本読書
    Medr
    Medr 2010/12/15
    " たまたま起こった事柄の意味を探り、その事柄の反復をもくろみ、そして新たな、より「価値のある」事柄を起こそうとする。それが必然へと赴くということである。"
  • チェ・ゲバラはトム・クルーズ似「モーターサイクル・ダイヤリーズ」

    バイクというよりも鉄馬、満身創痍の鉄騎との旅。 スゴオフ@赤坂のアイリッシュパブでオススメされた一冊。「アラビアのロレンス」におけるモーターサイクルは、いわゆる「バイク」というよりもむしろ、騎士精神みたいだねといった流れで紹介される。チェ・ゲバラの旅日記だそうな。バイクは無縁だけど、自転車で旅したことはあるので惹かれる。さらに後日、松丸舗にて、見つけてくださいといわんばかりで飛び込んできたので有無を言わさず買って帰る。 前半はモーターサイクルで、後半は徒歩とヒッチハイクで南米を北上する。初めの頃は、行く手に何があるのか「わからない」ことに期待し、オートバイにまたがって、一キロまた一キロとむさぼるように北への逃避行を続ける。愉快な出来事ばかりではなく、貧困と欺瞞と搾取の現場を目にする。怪我や病で働けなくなった家族に向けるまなざしに、「まるでその人の面倒を見なければならない者たちに対する侮

    チェ・ゲバラはトム・クルーズ似「モーターサイクル・ダイヤリーズ」
    Medr
    Medr 2010/12/13
    これは今もたまに読む。映画も良いと思います。
  • 「逆光」はスゴ本

    辞書並みの上下巻1600頁余から浮上してきたときの、正直な気分。読了までちょうど1ヶ月かかったけれど、この小説世界でずっと暮らしていきたい。死ぬべき人は死んでゆくが、残った人も収束しない。エピソードもガジェットも伏線もドンデンも散らかり放題のび放題(でも!)いくらでもどこまででも転がってゆく広がってゆく破天荒さよ。 ストーリーラインをなぞる無茶はしない。舞台は1900年前後の全世界(北極と南極と地中を含む)。探検と鉄道と搾取と西部と重力と弾圧と復讐と労働組合と無政府主義と飛行船と光学兵器とテロリズムとエロとラヴとラヴクラフトばりの恐怖とエーテルとテスラとシャンバラとデ・ニーロがぴったりの悪党と砂の中のノーチラス号と明日に向かって撃てとブレードランナーと未来世紀ブラジルとデューン・砂の惑星とiPhoneみたいな最終兵器とリーマン予想とどうみてもストライクウィッチーズな少女たち(でもありえない

    「逆光」はスゴ本
    Medr
    Medr 2010/12/07
    ピンチョンはいつか読む、って思っている僕へ。
  • この本がスゴい2010: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    今年もお世話になりました、すべて「あなた」のおかげ。 ともすると似たようなばかりに淫するわたしに、「それがスゴいならコレは?」と教えていただいたおかげ。もちろん、好きなだけ・屋さんだけで完結しても問題ない。それでも全部読むのに一生以上かかるだろう。だけど、自分の地平を拡張するため、あえて知らない趣味、行かない場所に足を運ぶ。その収穫が、沢山の「あなた」からのオススメになる。昨年までの探索結果はこの通り。 このがスゴい!2009 このがスゴい!2008 このがスゴい!2007 このがスゴい!2006 このがスゴい!2005 このがスゴい!2004 さらに、今年は「スゴ」のチャネルを増やしたぞ。「スゴオフ」と銘打って、リアルでの交流を図ってきた(直近だとスゴオフ@ミステリを12/3にするよ)。ネット越しと違うのは、圧倒的な情報量。おすすめをプッシュする熱とエントロピーが

    この本がスゴい2010: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
    Medr
    Medr 2010/12/01
    スゴ本経由で読んでる本って案外多い。これからもよろしくお願いします。
  • USTREAMがメディアを変える - 基本読書

    USTREAMって知ってますか? 知っていると思いますけどね。端的にいえばインターネットで映像を生で配信できるサービスのことです。最近あった事件だと、USTREAMで自殺を生放送した若者がいる! ということで大変話題になっていました。怖いですね。まあでも驚くほどのことではないでしょう。そういう事ができる世の中になってしまった、というだけの話です。そっちの方がびっくりですね。 他にも、何日か前にあの坂龍一が、自身のライブをUSTREAMで生放送していました。あとアジカンも。僕は坂龍一の方を自宅のこたつでを読みながら聴いていたのですが、いやー凄い時代になったものだと、何しろこたつで読みながら坂龍一がどっかでやっているライブをBGMにしているわけで、「寝ころんでだらだらしながらライブが観たい」というクソみたいな需要を、USTREAMが充たしてくれたんですね。 これが凄いのは自宅でスゴイ

    USTREAMがメディアを変える - 基本読書
    Medr
    Medr 2010/11/13
    ほんと、誰でもすぐに発信者になれる世界が来ている。気持ち次第。みたいなワクワク感。
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