大江賞、第1回は長嶋有さん 賞金なく、翻訳・刊行が賞 2007年05月06日 ノーベル賞作家の大江健三郎さんが1人で選考し、可能性と成果をもっとも認めた作品に贈る第1回大江健三郎賞(講談社主催)に、長嶋有さんの「夕子ちゃんの近道」(新潮社)が選ばれた。賞金はなく、英・仏・独いずれかの言語への翻訳・刊行を賞とする。 大江さんは「情報テクノロジーの支配する社会で、もっとも痩(や)せているのが、『文学の言葉』。力にみちた『文学の言葉』を、知的な共通の広場に推し立てたい」として選考を引き受け、1年間、若い書き手の新作を中心に読み続けて受賞作を選んだ。 受賞作については「批評的な自覚とともに、懐かしい小説の魅力を、新しい日本人たちを通じて表現した作品」と評した。 選評などは7日発売の「群像」6月号に掲載される。 夕子ちゃんの近道 著者:長嶋 有 出版社:新潮社 価格:¥ 1,575 この商品を購入す
第20回三島賞・山本賞 候補作決まる 2007年04月26日 第20回三島由紀夫賞・山本周五郎賞(新潮文芸振興会主催)の候補作が発表された。選考会は5月15日、東京・虎ノ門のホテルオークラで開かれる。 候補作は以下の通り(敬称略)。 【三島賞】西川美和『ゆれる』(ポプラ社)▽本谷有希子『生きてるだけで、愛。』(新潮社)▽柴崎友香『また会う日まで』(河出書房新社)▽いしいしんじ『みずうみ』(同)▽佐藤友哉『1000の小説とバックベアード』(新潮社) 【山本賞】恒川光太郎『雷の季節の終わりに』(角川書店)▽恩田陸『中庭の出来事』(新潮社)▽森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』(角川書店)▽伊坂幸太郎『フィッシュストーリー』(新潮社)▽楡周平『陪審法廷』(講談社) 三島賞の選考委員は島田雅彦、高樹のぶ子、筒井康隆、福田和也、宮本輝、山本賞は浅田次郎、北村薫、小池真理子、重松清、篠田節子の各氏。 ゆれ
時事ネタ満載のこのギャグまんがが、武器にしようとするのは“絶望”である。世の中に向かって絶望という名のツッコミ芸を繰り広げ、ブラックなギャグで祭り上げ、そのまま絶望の中を走りきってしまおうという作品だ。 主人公は、何事も絶望的にしか考えられない、超ネガティブ志向の教師だ。毎回さまざまな出来事への激しい深読みや勘繰りが描かれ、暴走する被害妄想や先回りしすぎの心配性が、ギャグとなって展開する。 考えてみれば、世の中絶望だらけだ。毎日どうにもやりきれないニュースばかりで、絶望的な気分になる。しかし、そう毎日絶望ばかりもしていられない。とりあえずは、新聞やテレビを見ている間だけの絶望的気分や憤慨で済ませ、あとは日常生活に戻るのだ。 そんな私たちに代わって、絶望先生は、いちいちきちんと絶望してみせてくれる。絶望なんてもううんざりで目も耳もふさいで忘れてしまいたい私たちに代わって、絶望先生はひたすら世
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