「林間学校」「部活・サークルの合宿」「修学旅行」。学生時代の一大イベントだが、もしかしたら再来年の夏は、これらのイベントが実施できなくなるかもしれないと、教育現場が頭を悩ませている。理由は東京オリンピックでのバス不足。背景を探ると、人口減少などに伴う経営環境の悪化に悩む路線バス事業者の状況も見えてきた。 (宮崎放送局記者 牧野慎太朗、ネットワーク報道部記者 後藤岳彦) 異例の協力要請 ことし7月下旬のこと。全国の教育委員会や大学に文部科学省やスポーツ庁から、異例の協力要請の文書が送られた。 添付された組織委員会の文書には「関東、東北や中部、近畿など幅広い地域のバス事業者の協力を得る必要がありますが、東京大会の開催時期である夏から初秋の期間は、観光などレジャーやスポーツイベントの開催などに伴う観光バスの高稼働時期となることから、バス不足などが懸念されています」「バスの利用を伴う教育関連イベン