近年、医療・美容の両業界で注目を集めているのが、ヒトの免疫システムや代謝を改善する「マイクロバイオーム(微生物叢)」だ。この微生物の研究に熱中するあまり自分の身体で培養を始めてしまった男性の、「細菌偏愛ぶり」を米誌が追った。 細菌のために自宅を手放す デービッド・ホイットロックが、マサチューセッツ州にある3ベッドルームの自宅アパートを引き払ってワゴン車に引っ越したのは、2009年2月の雪の降る週のことだった。 当時54歳だったこの発明家は、ある新発見の特許を申請するため、有り金すべてをはたいてしまっていた。50万ドル(約5400万円)近くに上るだろうか。 ホイットロックは、土壌試料から抽出されたバクテリアの一種の虜になっていた。そのバクテリアが、皮膚疾患や高血圧などの健康問題に効果があるはずだと確信していたのだ。
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