岩手で11年分、宮城で19年分 被災2日後。破壊された家々は、がれきと化し街を埋め尽くしていた(11年3月13日、岩手・宮古市田老地区) 東日本大震災から1年。津波で破壊された家々や家財道具はがれきと化し、その量は岩手、宮城の両県で2000万トンを超す。岩手県で平年の11年分、宮城県は19年分に相当する膨大な廃棄物をどう処理するか、復興に向けて大きな課題となっている。(時事通信社山形支局長 中川和之) 環境省によると、2月21日時点で最終処分されたのは全体のわずか5%。阪神淡路大震災と同じく3年間で処理を終了しようという目標の達成に黄信号がともった。 細野豪志環境相は「仮設の焼却施設を造っても処理しきれず、400万トンは広域処理に頼らざるを得ない」と他の地域に協力を求めるが、各地での受け入れは思うように進まないのが実態だ。 石巻市だけで685万トン 大津波は立ち並んでいた家々や工場、ビルを