ノーベル医学・生理学賞で注目が集まるiPS細胞の実用化を加速するため、さまざまな種類のiPS細胞を作り、備蓄する計画が進んでいます。 ノーベル医学・生理学賞の受賞が決まった京都大学の山中伸弥教授が作り出したiPS細胞は体のあらゆる臓器や組織になるとされ、医療への応用が期待されています。 このうち、病気の原因を解明し、治療法の開発につなげる研究では、患者のiPS細胞を使うことで、試験管の中で発症の経過を再現できると考えられています。 国の事業としてiPS細胞の配布を始めた熊本大学は、これまで難病を含む110の病気の患者305人から皮膚や血液の提供を受けてiPS細胞の作成を進めていて、すでに筋ジストロフィーやALSなど30以上の病気のiPS細胞を全国の研究機関に配布し、備蓄も行っているということです。 一方、病気やけがで失った体の機能を取り戻す再生医療に応用する場合、品質を厳重に管理したiPS