原子力安全・保安院が活断層の上でも原発が設置できるように方針を変更しようとしているという、常識を疑いたくなるような報道があった。 ロイター通信などが28日に伝えたところによると、原子力安全・保安院は原発直下に地盤がずれる「断層」があっても原発の運転を一律に禁止せず、継続の可能性を残す新たな安全評価基準の導入を検討しているという。 福島原発事故から1年半、ここに来て従来の原発の耐震安全基準が大幅に緩和されかねないという、よもやの事態である。 2010年の「発電用原子炉施設の耐震安全性に関する安全審査の手引き」は「耐震設計上考慮する活断層の露頭が確認された場合、その直上に耐震設計上の重要度分類Sクラスの建物・構築物を設置することは想定していない」ことが明記されている。これは現在の原発安全基準では活断層の上に原子炉や給水管などの重要施設を設置することは認められていないことを意味する。 し