科学者のジェームズ・ワトソン氏。コールド・スプリング・ハーバー研究所が同氏の名誉職をはく奪した/Getty Images (CNN) DNA研究のパイオニアとしてノーベル賞を受賞した米科学者のジェームズ・ワトソン氏(90)が、人種差別的な発言を繰り返したとして、かつて自らが所長を務めていた研究所の名誉職を剥奪(はくだつ)された。 ワトソン氏は1950年代、フランシス・クリック氏と共同で、DNAの二重らせん構造を発見した人物。今月2日に放送されたPBSのドキュメンタリーの中で、白人と黒人の知能検査では、遺伝子に起因する知性の差が出ると発言した。 ワトソン氏が1968年から93年まで所長を務めた米ニューヨークのコールド・スプリング・ハーバー研究所(CSHL)は、この発言を「事実無根の見境ない個人的意見」と位置付け、「科学的な裏付けを欠く非難すべき」発言と形容。「偏見の正当化を目的とした科学の不