日本のスーパコンピュータ「京」が世界1位を獲得したのは読者も記憶に新しいことだろう。しかし、手離しで喜んでばかりもいられないと僕は見ている。 富士通のスーパーコンピュータ「京」がこのたびのスパコン性能ランキングTOP500で1位を獲得した。それで、つい思い出してしまうのは民主党が政権を獲得し、行財政改革の一環として行われた「事業仕分け」で、蓮舫行政刷新担当大臣が発した一言「2位じゃ駄目なんですか」である。 彼女の指摘は当を得ている部分もあったが、本質を読み違えている部分もあった。世界最速のスーパーコンピュータを開発することは日本の国威発揚の一翼を担い、その点から国益に適っているほか、科学技術、特に先端分野におけるスーパーコンピュータの重要性をまったく理解していない点だ。 彼女の指摘が正しい部分は、日本のスーパーコンピュータは諸外国のそれと比較して、明らかに開発コストが高すぎる。当然、高コス
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