ブックマーク / cruel.hatenablog.com (20)

  • オーウェル「バーナム再考:現状追認知識人の権力崇拝とその弊害」(1946) - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    Executive Summary ジョージ・オーウェルが、第二次世界大戦中および大戦後に人気を博した通俗評論家バーナム『管理職革命』『マキャベリ主義者たち』を徹底的に批判した書評的エッセイ。バーナムは、マキャベリを引き合いに出して、政治は常にエリートのだましあいの権力奪取で大衆は奴隷、イデオロギーなんて大衆動員の口実、パワーこそ正義、と冷徹なリアリストを気取ってみせた。この見立てを元に、バーナムはドイツが勝っているときはナチスこそ新世界秩序の盟主、ソ連なんか一撃でおしまい、抵抗するな、受け入れよと説いたくせに、数年後にドイツが負け始めたら、ソ連最強でスターリン社会主義が世界を支配する、と手のひら返しを演じて見せた。だがこれは「知識人」にきわめてありがちな態度で、彼らに蔓延する敗北主義の根底でもある。「リアリズム」と称しつつ、臆病な現状追認の権力すりより行動でしかないのだ。根底にある社会の

    オーウェル「バーナム再考:現状追認知識人の権力崇拝とその弊害」(1946) - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • フロイト『夢判断』:フロイトの過大評価をはっきりわからせてくれる見事な新訳 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    新訳 夢判断 (新潮モダン・クラシックス) 作者:フロイト新潮社Amazon 古典をきちんと読まなければ、みたいな強迫観念は、昔は強かったけれど、いまはあまり残っていない。が、フロイトは高校時代に岸田秀に入れ込んだこともあり、またいろんな人がフロイトはすごい、フロイトにかえれ、みたいなことをしきりに言うので、いずれ読まねば、という気持はあった。そして高橋義孝のギクシャクした金くぎ翻訳をなどを読んで挫折し、いやこれはぼくの理解力が足りないのか、これをきちんと理解すると、何かすごい世界が広がるのか、と思っていた。いつの日か、ちゃんと読もう…… そしてその「いつの日か」がやってきた。フロイト『夢判断」新訳だ。 そしてこれは、すばらしい。訳は実に明快でわかりやすい。これまで読んで挫折したのは、何よりも翻訳がダメだったせいだ、というのがはっきりわかる。が、同時にもう一つわかったことがある。フロイトは

    フロイト『夢判断』:フロイトの過大評価をはっきりわからせてくれる見事な新訳 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    Mozhaiskij
    Mozhaiskij 2020/11/21
    まあ50年くらい前から突っ込まれてたからなフロイト大先生。
  • 偉大なる首領スターリン閣下のありがたきインタビューでも読み給え。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    最近さまざまなメディアにおける人民諸君の発言を見るにつけ、であるな、多くの者が堕落し、あるべき革命精神を忘れ、軽視し、捨て去っているように見えるのだよ。特にへっぽこリベラルえせ知識人どもよ。そうした反革命分子どもにも、更正の機会を与えてやろうではないか。偉大なる首領、我らが指導者スターリン閣下のありがたきインタビューを読んで、あらためて社会における己の卑しき役割を再認識したまえ。 H・G・ウェルズによるスターリンのインタビュー、1934年7月 pdfが嫌な人は、この下に全文貼り付けてあるのでこのまま読み進めたまえ。 というわけで、H・G・ウェルズによるスターリンのインタビュー。大恐慌真っ最中の1934年にソ連を訪れたイギリスの大知識人たるウェルズは、もう資主義は終わりだ、社会主義の時代がすぐにやってくると、当時の (そして今の) 軽薄なリベラル知識人ぶりを全開にしてスターリンにインタビュ

    偉大なる首領スターリン閣下のありがたきインタビューでも読み給え。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • トルコ大統領が不敬にも捨てたという、トランプ大統領閣下のありがたきお手紙を植民地の下等民どもも味わってみたまえ。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    もう多くの人が言っていることだけれど、ぼくは最近、フェイクニュースと現実のニュースの区別がつかなくなっていて、冗談ぬきで途方にくれている。このニュースが最初に出てきたときもそうだった。 www.asahi.com この手紙の実物が最初にでまわったとき、ぼくは絶対これはインチキだろうと思ったんだけど……ちがった。朝日新聞のこんな機械翻訳ではその真の味わいがかけらもわからないので、その文体も含め訳してあげました。 トランプ大統領閣下のありがたきお手紙 (ウソだと思う人(思うよねえ)、現物はこちら リークしたのがフォックスニュースだし、ホワイトハウスも認めてるそうです) ごめんね、ぼくはこういう格調高い文章の翻訳になれてないので、ちょっとまちがってるところもあるかもしれないけど…… 山形がまた超訳してるんだろうと思う人もいるかもしれないけど、ほぼこの通りです。これを口述筆記させられた人はその場で

    トルコ大統領が不敬にも捨てたという、トランプ大統領閣下のありがたきお手紙を植民地の下等民どもも味わってみたまえ。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    Mozhaiskij
    Mozhaiskij 2019/10/22
    サインもやべえ
  • ブレードランナー2049を見てきて…… - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    なんだか先週で、東京ではいろんな劇場でブレードランナー2049が公開終了になってしまっているようで、うーん、残念きわまりない。とはいうものの、一方でまあ仕方ないか、という気もする。 ぼくは映画小説について、予備知識なしで見ようとは思わない。オチがとか、ネタバレとかいうので騒ぐのは愚かしいと思っている。事前の情報をなるべく遮断して白紙の状態で見たいという気持ちはわからないでもない一方で、まあ完全に白紙で見るのはどうしたって無理なんだし(そもそもその映画を見に行こうと能動的に思う時点で色はついてるよね)、いろんな人の見解で事前にあれこれ想像するのもきらいではない。 ということで、今回のやつについてはいろんな人の意見を事前に見た。で、ご存じの通り、ブレードランナー2049は、評論家ウケは大変よかった。長いけれどすばらしい、続編のプレッシャーを見事にはねかえし、独立した作品として云々、さすがビル

    ブレードランナー2049を見てきて…… - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    Mozhaiskij
    Mozhaiskij 2017/11/20
    この修正方法も良いなー。 この映画は「俺ならこうする」という気持ちを出させる映画。
  • The Economist に出た、最近のチョムスキー - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    え、チョムスキーってこんなことになってんの、というのが面白かったので、例によって勝手に翻訳して紹介。ぼくはおもしろいと思うんだけれど、昔朝日新聞にチョムスキー書評をのせたら、finalventがなにやら山形はまるっきりわかっていないと言いたげな、でも何もはっきりと言わない役に立たない批判めいたものを書いたので、実はぼくはチョムスキーの言っていることを全然わかっておらず、したがって以下の文も実は「わかってる」ひとにはあまり面白くないorピント外れなものなのかもしれないので、その点はご注意を。 ノーム・チョムスキー:世界で最も高名な言語学者の理論はいささか奇妙なものになってきた。 The Economist, 2016 3/26-4/1号 p.77 www.economist.com 特定の人物と、これほど強く関連づけられている学問分野はほとんどない。物理学のアインシュタイン、心理学のフロ

    The Economist に出た、最近のチョムスキー - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 反知性主義3 Part 1: 内田編『日本の反知性主義』は編者のオレ様節が痛々しく浮いた、よじれた本。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    しばらく間が空いた。で、反知性主義についての簡単なお勉強を経て、ぼくが手に取ったのは『日の反知性主義』だった。 このの題名は、明らかに『アメリカの反知性主義』を意識しているようだ。その一方で、この面子を見ると、ぼくが冒頭に挙げた『現代思想』の執筆者と重なるようであり、「反知性主義」を「バーカ」の意味で使う連中の集団のようにも思える。で、どうなのよ? それがぼくの興味だった。が、その前に…… 「反知性主義」をちがう意味で使ってはいけないの? まず、そもそも「反知性主義」を「バーカ」の意味で使ってはいかんのか? ぼくはそうは思っていない。ぜんぜん構わないと思う。ただ、その場合にはホフスタッターとかを引き合いに出してはいけない。まるで意味がちがうからだ。 なぜか? ホフスタッターのは、名著とはいえ決してだれでも知っているメジャーなではない。ぼくはたまたま、漠然とホフスタッター的な意味合い

    反知性主義3 Part 1: 内田編『日本の反知性主義』は編者のオレ様節が痛々しく浮いた、よじれた本。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • We'll Make Great Pets: 機械支配待望論 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    反知性主義はちょっと疲れたのでお休みして、思いつきの書き殴り。 ザ・セカンド・マシン・エイジ 作者: エリック・ブリニョルフソン(Erik Brynjolfsson),アンドリュー・マカフィー(Andrew McAfee),村井章子出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2015/07/29メディア: 単行この商品を含むブログ (2件) を見る 現在、半ば義務的にぶにょぶにょそんたちの『第二機械時代』を読んでいる。書評はまたきちんと書くけれど、ぼくはこれを手に取ったとき、おそらく多くの人と同じように、これが『機械との競争』の続編だと思ってたのね。 機械との競争 作者: エリクブリニョルフソン,アンドリューマカフィー出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2013/08/12メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る ぼくの『機械との競争』感想文はこちらだけれど、ここで書いたよう

    We'll Make Great Pets: 機械支配待望論 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    Mozhaiskij
    Mozhaiskij 2015/08/28
    人類の歴史は人類の家畜化の歴史
  • 反知性主義2:森本『反知性主義』:ホフスタッターの当事者意識や切実さはないが概説書としてはOK - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    おちゃらけ (承前) まずは少しおちゃらけから。 前回の反知性主義話を書いた直後に、斉藤環が次のようなツイートをした。 あ〜また誤解する人が出てきたので注釈しときますとですね、僕が「反知性主義」と呼んでいるのは「バカ」の上品な言い換えとかじゃなくて、「地アタマだけは良い連中の実学志向&人文知軽視」のことですんで誤解なきよう。— 斎藤環 3.15発売「まんが やってみたくなるオープンダイアローグ 」 (医学書院) (@pentaxxx) August 21, 2015 さて、8月21日にこのツイートが出てきて、しかもその中で「僕が「反知性主義」と呼んでいるのは「バカ」の上品な言い換えとかじゃなく」と述べているのは、おそらくぼくの前回 (8月20日)の記述を意識したものだと思う。そうであるにせよないにせよ、ぼくはこういう参照先を明記しないでほのめかしで済ませるやり方は、とても低級な知的堕落だと

    反知性主義2:森本『反知性主義』:ホフスタッターの当事者意識や切実さはないが概説書としてはOK - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 華麗なるギャッビーと戦争 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    Executive Summary フィッツジェラルド『華麗なるギャッビー』は、当初それほど評判はよくなかったし、フィッツジェラルドも晩年は不遇だった。だが、第二次世界大戦の米軍兵士慰問用の推薦図書に含まれたことで、その命運は変わった。つらい戦場の兵士にとって、この小説は華やかで豊かな夢のアメリカのイメージを喚起する小説として人気を博したのだった。そして、それがフィッツジェラルドの戦後の読者層を確保したことで、彼は再評価されるに到ったという。 華麗なるギャツビー (角川文庫) 作者:フィツジェラルドKADOKAWAAmazon フィッツジェラルドの『華麗なるギャッビー』は、アメリカ金ピカ時代を描いた大傑作で、村上春樹が訳しなおしたりしている。作者存命中は全然売れず、その死後にフィッツジェラルド再評価の気運が高まって大ブレイクを果たしたというのも有名なところ。 村上訳『グレートギャッビー』の

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  • 椹木『アウトサイダーアート入門』:いまさら何さわいでんの? - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    アウトサイダー・アート入門 (幻冬舎新書) 作者:椹木 野衣幻冬舎Amazon まともなエスタブリッシュメントのオゲージュツカのアートに対して、キチガイや犯罪者が作ってしまった体制の外のアートがあるのだ、そういうのに注目してエスタブリッシュメントに対してそれをつきつけねばならない、という。 何騒いでんの、という感じ。 キチガイや犯罪者の作る作品があれこれもてはやされるって、昔からの話じゃないの? 耳切り落としたヤツとか、死刑囚で小説書いてほめられたやつとか、「狂気のナントカ」って昔から迫力ある芸術を誉める十八番の言い回しだし。 だから、アウトサイダー・アートなるものが存在し、そこに何か対立構造があって、という発想自体が今さらで古くさい。というか、世間的な評価はむしろ逆で、その「アウトサイダー・アート」的なものを昔から積極的にもてはやす風潮さえある。クスリやってましたとか、ゲイでしたとか、

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  • ピケティでトリクルダウン実証! お年玉企画 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    ピケティでトリクルダウンは否定されたとかいう論者があちこち出回っているようだけれど、そんなことはない! トリクルダウンはおきまーす! ということでその実証。先日、贈答用に手元にあった『21世紀の資』の上に、コーヒーがトリクルダウンしてしまいました。ほらみろ、ちゃんとトリクルダウン起きたじゃないか。汚れたのはカバーと小口のみ。中身には影響なく、可読性にも影響しません。 さすがにこれを贈答用に使うわけにもいかないが、さりとて捨てるのも惜しい。ということで、これを貧乏人たちにトリクルダウンさせることにしました。全三冊。応募資格は以下の通り: 所得底辺層(そうでないとトリクルダウンの意味がない!) トリクルダウンの力を信じていること! 当然、が汚れてるとか文句を言わない人 を受け取れる送り先を国内に持っていること 応募要項は以下の通り: 山形のメールアドレスに、今回の企画への応募だということ

    ピケティでトリクルダウン実証! お年玉企画 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • ハーンスタイン&マレイ『ベルカーブ:アメリカ生活における知能と階級構造』(1994) - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    The Bell Curve: Intelligence and Class Structure in American Life (A Free Press Paperbacks Book) 作者:Herrnstein, Richard J.,Murray, CharlesFree PressAmazon はじめに Bell Curve というのことを聞いたことがある人は、それなりにいるだろう。でもその人々の90パーセント以上は、このが遺伝決定論ごりごりで、黒人は生得的に知能が低いと述べる差別だと思っている。なぜかというと……そう決めつけるがやたらに多いからだ。書は発行された時点で、きわめて執拗なアンチキャンペーンにさらされてきた。変なベストセラーになったから標的にされ、標的にされたからまたベストセラーになり、というありがちなスパイラルのせいもあるんだけれど。 で、そのアンチキ

    ハーンスタイン&マレイ『ベルカーブ:アメリカ生活における知能と階級構造』(1994) - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • ピケティ『21世紀の資本』:せかすから、頑張って急ぐけれど、君たちちゃんと買って読むんだろうねえ…… - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    Note (2014.08.04) What follows are some rants by the Japanese translator of "Capital in the 21st Century." I realized that it can be taken out of context (and that some people actually do such things), so I guess I need to explain what's going on. The whole piece was intended to serve as a half-joke expectation management. In Japan, there was some false rumor about the timing of the Japanese trans

    ピケティ『21世紀の資本』:せかすから、頑張って急ぐけれど、君たちちゃんと買って読むんだろうねえ…… - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    Mozhaiskij
    Mozhaiskij 2014/07/12
    欲しいと言っている人は必ず買えよ絶対買えよな。と言いつつ概要を解説。大部の本だからなあ。
  • 宮内『ヨハネスブルグの天使たち』:嫌いではないが背景設定が無理すぎ - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    ヨハネスブルグの天使たち (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) 作者:宮内悠介早川書房Amazon うーん、困ったなあ。 全体的な雰囲気は嫌いではない。トーンはモノローグ調。戦争あるいはスラム化等した雰囲気の中で、荒んだ心を抱える語り手がある種の人間的な感傷に浸るという連作集となる。ちなみに感傷というのは決して悪い意味ではない。書のような世界観――あるいは「ポスト伊藤計画」的な世界観――からすれば、後ろ向きのアナクロだけれど、でもそれが人間をよくも悪しくも人間たらしめているものではあるんだから。 が……その背景世界の作り方が、ぼくにとってはまるっきり説得力がないのだ。 冒頭の「ヨハネスブルグの天使たち」は、資源が枯渇して内戦に陥った南アのヨハネスブルグで暮らす少年の話。そこの高層ビル(なかなか目立つので、ヨハネスブルグに行くといやでも目につく)が、歌う人型ロボットの落下試験に使われて

    宮内『ヨハネスブルグの天使たち』:嫌いではないが背景設定が無理すぎ - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    Mozhaiskij
    Mozhaiskij 2014/06/13
    山形さんのガチなツッコミ最高です。小説読まなくてもお腹一杯楽しめる。
  • 「宇宙SFの現在」の感想 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    Space, the Final Frontier? 作者: Giancarlo Genta,Michael Rycroft,Franco Malerba,Michael Foale出版社/メーカー: Cambridge University Press発売日: 2003/02/13メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (1件) を見る 稲葉振一郎がシノドスに「『宇宙SF』の現在」(2014.03.22) なる一文を寄稿している。 論点としては、最近のSFでは宇宙進出がバーチャル化されていて、生身の人間の移住が出てこないということ。稲葉大人はそれが、異星人の必要性のためだと主張している。異星人に「他者」(これってときどき文系の人が使う、大仰でとんでもない絶対理解不能者みたいな意味じゃなくて、ちょっとちがう相手、くらいの意味の他者だよね? カッコつける必要ないと思う)として出てきても

    「宇宙SFの現在」の感想 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • あらためて、オリンピックに経済効果なんかないこと。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    昔、Voiceに、オリンピックに経済効果なんかないし、無理して誘致すべきでない、というコラムを書いた。 オリンピックには経済効果なんかありません。(2007/05) 2007年の話で、ここで話題にしているのは、2016年リオデジャネイロオリンピックが選ばれたときの話。ぼくが言ったとおりアメリカ大陸になったでしょー。 で、その中で話題にしている研究というのは、以下のものだ。 Jeffrey G. Owen (2005) "Estimating the Cost and Benefit of Hosting Olympic Games: What Can Beijing Expect from Its 2008 Games?" The Industrial Geographer, Volume 3, Issue 1, p. 1-18 こうやっても君たちは読まないだろうから、ざっと訳してあげまし

    Mozhaiskij
    Mozhaiskij 2013/09/10
    すみません>こうやっても君たちは読まないだろうから、ざっと訳してあげました。
  • pha『ニートの歩き方』:エリートによるエリートのための本。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法 作者: pha出版社/メーカー: 技術評論社発売日: 2012/08/03メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 16人 クリック: 1,642回この商品を含むブログ (99件) を見る 仕事も家庭もつまらない、ネットでだらだらして、人にたかって生きていこう、という。マンゴー『就職せずに生きる』とかだと、就職しなくてもなんか社会と自分にとって有益なことをやって生きていける、という内容だったけれど、これはそういうのもなく、とにかくニートとして生きていけばいいじゃん、という。 それですむならいいんじゃないの? ぼくはそういう恵まれた環境にはいなかったので、こういう安楽でぜいたくな暮らしはできないけど。こういうエリート層が可能なくらいには日は豊かだということがよくわかる。これを読んで救われる人も、いるのかもしれない

    pha『ニートの歩き方』:エリートによるエリートのための本。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    Mozhaiskij
    Mozhaiskij 2012/08/26
    本人は意識してないかもしれないけど、実は他の人に真似できない特殊な技能を誰でもできるように話して金儲けしてるんだよな。
  • 米山『空き家急増の真実』:今後重要になる問題。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    空き家急増の真実―放置・倒壊・限界マンション化を防げ 作者: 米山秀隆出版社/メーカー: 日経済新聞出版社発売日: 2012/06/02メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 25人 クリック: 563回この商品を含むブログ (11件) を見る 真実といっても、別に特別な真実はなくて、原因も対策もごく常識的。いや一瞬、「空き家急増の裏には、実は太平天国教団の陰謀が!」とかいうじゃないかという懸念が脳裏をよぎったが、そんなことはない。きわめて堅実でまっとうな。最近、高齢化とともにまったく利用の予定や見込みがない空き家が増えていて、それを何とかしないと治安面でも環境面でもいろいろ問題が起きるよ、という話を統計的なデータも使って整理しつつ、一部の自治体や他国での対応も見ながら、日で今後どういう施策を進めるべきかを簡潔に論じた。空き家はもちろん一軒家だけでなく、マンションなんかも含まれ

    米山『空き家急増の真実』:今後重要になる問題。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    Mozhaiskij
    Mozhaiskij 2012/07/21
    大事なこと>お涙頂戴の新聞なんかが好きな「50年も暮らしてきたこの家から追い立てられるかわいそうなおばあちゃん」とかいうのを蹴倒して、おまえ無理にでもあっちに移す、とかいうのをやらざるを得ない場面も多々出
  • ジョン・キール『モスマンの黙示』:なんだよ、モスマンが出てきて予言するんじゃねーのかよ。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    モスマンの黙示 (1984年) (超科学シリーズ〈2〉) 作者: ジョン・A.キール,植松靖夫出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 1984/03メディア: ? クリック: 38回この商品を含むブログを見る むかーしから棚にあって、オレはいつかこれを読むのかねえ、と自分でも半信半疑だったが、ふとこんなもんに不動産を占拠させておいてはいけないなと思って読んで見ましたー! ……倒れそうになりましたよ。モスマンプロフェシーだから、モスマン (蛾人間)が出てきていろいろ予言するんだと思ってたのに。予言しないじゃん! お話さえしないのか! ちなみに、モスマンさんって、こんな方だと言われております。(このに出てくる、モスマンの目撃例が多発した町が記念に立てた像だって。すげー) で、書は著者が、このモスマンの目撃談を中心として、いろんなUFO系の話についていろいろな目撃者の話なんかを、おどろおど

    ジョン・キール『モスマンの黙示』:なんだよ、モスマンが出てきて予言するんじゃねーのかよ。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    Mozhaiskij
    Mozhaiskij 2012/03/27
    はるか昔に題名が気になった本なのだが、やはりトンデモのようですwww
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