「災害という言葉が広い意味で使われている可能性があります。地震や大雨など自然の激しい現象を『ハザード』と呼びます。あえて日本語にすると『外力』です。それによって社会に何らかの被害が生じたものが災害です。たとえば地震そのものは災害ではないけれど、日本語では「地震による災害」「震災」と“ごっちゃ”になっていて、誤解につながっています」 「私の専門である風水害でいうと、短時間に激しく降る雨の回数に、やや増加傾向が見られます。その意味ではハザードは激化しているといってもいいでしょう。ただ地震や火山の噴火は、雨に比べると回数が少ないこともあって、(激化したかどうか)私は専門でないこともあり、よく分かりません」 「短時間の大雨の回数などの頻度はやや増加しているけれど、その量自体がどんどん大きくはなっているとはいえないでしょう。雨の激しさは表現が難しいんですが、例えば1時間降水量の記録が次々に更新されて