一連の記事を読んで、つらい体験を思い出したという読者から手紙が届いた。中部地方に住む45歳の女性。 〈入院した時、医師に反論したことがありました。ものすごい反対にあいました。針のむしろで、自殺しそうにまで追い詰められました。退院後に精神を病みました〉 丁寧な手書きの文字。一体どんな経緯があったのか。書かれていた電話番号にダイヤルした。 「人間として扱われず、モルモットだと感じることがありました」 静かな口調で、女性は1カ月半に及ぶ8年前の入院生活を振り返った。 耳の帯状疱疹と顔面神経まひの治療のため総合病院に入院。薬の投与を受けるうちに、胸部の激しい痛みや息苦しさが続くようになった。主治医から、心理的な要因によるものだと言われたことを覚えている。 薬の副作用ではないかと主治医に疑問をぶつけてみた。 「医師はみるみる機嫌を損ね、『あなたのような症状は精神が安定して