日本でも未成年に対しては飲酒を禁じているが、世界では大人でも飲酒を禁じている民族が多い。飲酒の量ではなく、飲酒の許容度から、酒好きの民族か酒を敵視する民族かの違いを見てみよう。結論的には、飲酒の量ではなく、飲酒に対する考え方では、日本人はもっとも酒好きの民族である。 定期的に共通の調査票で世界各国の国民に対して意識調査を行っている米国のピューリサーチセンターは、2013年春の調査で、不倫、中絶、同性愛といった倫理的な諸事項について道徳的な許容度を聞いている(図録2787d参照)が、その中には、飲酒も含まれている。図には飲酒を「不道徳」(「道徳的に許されない」)とする者の比率の小さな順に並べた結果グラフを掲げた。 飲酒への許容度の高さは、上から下に、ほぼ以下の国順・国グループ順となっている。 1.日本 2.欧米プロテスタント国 3.欧州カトリック国 4.韓国・中国 5.南米カトリック諸国 6