移植(いしょく)とは、提供者(ドナー)から受給者(レシピエント)に組織や臓器を移し植える医療行為のこと。移植で用いられる組織や臓器を「移植片」という。以下に示すように様々な移植の形態が存在するが、一般には臓器を移植する場合が話題となるため臓器移植(ぞうきいしょく)として知られている。 現在、日本で臓器移植を希望して日本臓器移植ネットワーク(JOT)に登録している方の総数は、約16,000人。一方で、1年間で臓器移植を受けられた人は、約400人。わずか3%の人しか移植を受けることができていないというのが現状である。 ヒトの臓器移植は病気や事故により臓器が機能しなくなった人に対して他の人の健康な臓器を移植して機能の回復を図る医療をいう[1]。 臓器移植は難病治療などとともに生命科学の発展によって人類が恩恵を受けてきた分野である[2]。一部の疾病に対して現時点での医学レベルでは臓器移植が唯一の治