これまで難しかった雪上や砂浜の足跡でも採取できる特殊スプレーが、検挙率アップにつながると期待を集めている。 発案者は高校卒業後、鑑識畑を歩んできた一般職の青森県警係長。雪国や砂浜の海岸を抱える約20の警察本部が採用している。 雪上に残った足跡の採取は長年、雪国の警察の悩みの種。地面と同様、石こうを流し込むが、石こうの熱で雪が溶け、鮮明さが失われていた。 青森県警鑑識課足こん跡係の上田(かみた)憲司係長(36)が考案したのは、石こうを流し込む前に雪に残った跡の内側を固める技術。ワックスなどを使って独自に試行錯誤を重ね、2005年12月からは、知り合いの福井県警鑑識課員と連携、福井県の業者と共同で開発を進めた。 07年11月に完成した「スノー被膜スプレー」は、熱を伝えずに、雪を瞬時に固めることができる優れもの。メーカーやサイズだけでなく、減り具合などまで鮮明な足跡を採取できる。さらに鳥取、沖縄