ジャーナリスト・評論家の立花隆さんが、4月30日、80歳で亡くなりました。立花さんは1996年から東京大学駒場キャンパスでゼミを開講し、多くの教え子を各界に送り出してきました。その後、「立花ゼミ」は形を変えながら続けられましたが、2010年3月には立花さんが東京大学を退官。それから3ヶ月後の6月26日、立花さんは“最後のゼミ生”に向けて、実に6時間にも及ぶ最終講義を行っていました。 当時70歳だった立花さんが、次の世代に向けて残したメッセージとは――。講義の内容を収めた『二十歳の君へ』(文藝春秋)より、その一部を抜粋して紹介します。(全2回の2回目/前編から続く) ◆ ◆ ◆ リアリティの皮相 人間、若いときほど死が怖いものです。 死を恐れるのは、人間の本能です。戦争の時代のような特殊な時代を除けば、死にいちばん近いのは老人です。若い人ほど死からは距離があります。僕のように70歳にもなると
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