「見える化」の考え方は、日本企業の生産現場において、実践されてきた伝統的な手法です。その原点は、「何か基本になる情報やデータを現場に提示することで、現場の人が自ら気づき、問題意識を高め、自ら改善する努力を促す仕組みをつくる」ことです。そのためには、各自の役割を明確にし、現状を理解出来る情報を日ごろから見える状態にし、関係者が協力して、改善する職場風土をつくることから始まります。「見える化」することで、①問題の早期発見と解決、②情報の公開により改善の活発化、③問題の顕在化により再発防止の3点が期待できます。 「見える化」で、進んでいるのがトヨタ自動車です。特に、生産現場での「見える化」は有名です。この中には、作業手順からはじめ、人財育成に関わる各種の項目が含まれています。見える化では、多くの役立つ情報、課題は、現場にあるとの前提により、注目すべき情報を現場で見やすくすることで、指示・命令では