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ブックマーク / huyukiitoichi.hatenadiary.jp (10)

  • 最高の効率で、最高の金儲けを『WORLD END ECONOMiCA』 by Spicy Tails - 基本読書

    ぐあー最高に素晴らしい物語だった。終わった後の余韻も冷めやらずすぐさまこれを書いている。『WORLD END ECONOMiCA』は狼と香辛料などで知られる支倉凍砂氏シナリオによるサークルSpicy Tailsによる同人ゲーム(だけどAmazonで買える)で、月を舞台にした株取引の熱狂を書いたもの。第一部、第二部、第三部と一年おきに発表されて、その最初の発表から完結編が出るのを心待ちにしていたのだけど、つい先日完結したので一気にやったのだが……。 金融ドラマ これがもう素晴らしいのなんのって! 株取引ちうのは、月にいかなくてもフィクションにすらしなくても、現実の取引からしてすでにドラマだ。世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち (文春文庫) - 基読書 を詠むがいい。アメリカ国民が住宅バブルに沸き立って熱狂しているさなか、「これは絶対に破綻する」とマイナスの方に賭けた人間たちがいた。

    最高の効率で、最高の金儲けを『WORLD END ECONOMiCA』 by Spicy Tails - 基本読書
  • だらしなく生きる - 基本読書

    僕はとにかく片付けが出来ない人間だった。小学生の時、僕の机の上にはものが出しっぱなしで、机の中にもゴミだかガラクタだかよくわからないものが散乱していて通知表にはいつもその事が書かれていた。今でも読んだはそのへんに出しっぱなしだし、ブログを書くために棚から引っ張ってきたが山となって積まれたり地面に置かれていたりする。もちろん棚だって高さは揃ってないし続き物がそこらじゅうに散らばっていたりする。雑然とした状況だ。 片付けろといわれ棚に著者順などで並べろと言われることもあるが、とてもそんな事をしようと思わない。なぜ一回一回出したものを片づけたり、意味もなくを著者順に並べなくちゃいけない? ことここにいたって僕が気付いたのは、片付けができないわけではなく片付けをする理由がないと思っていることだった。片付けをする理由がないんだったら片付けをするわけがない。 どういうことかといえば、た

    だらしなく生きる - 基本読書
  • ジェインジェイコブズ『発展する地域 衰退する地域: 地域が自立するための経済学 (ちくま学芸文庫)』 - 基本読書

    国家に注目をして経済を語るのではなく、都市を中心にみることで経済の流れがわかると、端的に言ってしまえばそういう話だ。そしてタイトルになっている発展する地域と衰退する地域の境目はどこにあるのかといえば、それは「輸入置換」を通して輸入したものに新たな価値を付け足して新たに輸出していく家庭=インプロヴィゼーションが出来るか否かにあるという。 この考え方、僕が知ってきた知識にはまったく、どこからも触れられていなかったもので面白いのだが、職の経済畑の人たちはどう捉えているんだろう。1986年のでもあり、今書で述べられている理論がどれだけ適用に値するのかもまだわからない。たとえば今では常識とされている(と習った)比較優位が批判されている。 たとえばブラジルが延々とコーヒー豆を作りつづけて、コーヒー豆だけを作り続けているとすればそれは都市からそのように要請されているから、その方が儲かるからであって

    ジェインジェイコブズ『発展する地域 衰退する地域: 地域が自立するための経済学 (ちくま学芸文庫)』 - 基本読書
  • 和田裕介『Webサービスのつくり方 ~「新しい」を生み出すための33のエッセイ (Software Design plus)』 - 基本読書

    これはおもしろかった。ちょうど来年の目標はいくつか実現してみたいWebサービスを形にするに設定していたところだったので、なんとなく読んだのだけど。33のエッセイと題されているように軽い読み物(ただしコードが結構書かれている)として、気負わずにWebサービスことが書かれている。読んでいて思ったのだが、こうした気負わずにさらさらと読めるが意外と少ないのかもしれないな。 ちなみに僕のレベルは底辺の底辺なのでWebサービスなんてつくったことがない。触りはしたけれど、というレベルで、でもいろいろやりたいことはある、夢見がちな初級者である。そうした立場からみると一番面白かったのは「意外と気軽にWebサービスってつくれるもんだなあ」ってところだ。ワンアイディアを作りこむわけでもなく、ちょっとお試し版を創ってみようか。その程度なら時間をかけるまでもなく、出来る。 書でも30分でInstagramの写真

    和田裕介『Webサービスのつくり方 ~「新しい」を生み出すための33のエッセイ (Software Design plus)』 - 基本読書
  • 本をたくさん読んでもまったく偉くならないし、凄くなるわけでもないし、金が稼げるわけでもない。 - 基本読書

    なぜかを読んでいる人間が偉い。凄い。凄いやつになる。という言質が蔓延してると思いません? 1000冊読むと教養が〜とかを読むことが強みに〜なんて。僕なんか3000冊は今までに読んでいますが まったく偉くないし、凄いことやってるわけでもないし、儲かっているわけではないし、もちろん人間的に素晴らしい点なんかほとんどないわけで。こんなんですよ(笑)。むしろどんどん馬鹿な頭でっかちになっている気さえする。 言葉・知識をいくらため込んだって、実体として幸福になるわけではありません。たとえば最近読んだ『やる気の科学』を読むとやる気を出すための方法論が書いてあるんですが、こんなもの読んで「そうかこうやってやる気を出すのか」とかうんうん言っている間にやりゃあいいんですよ(笑) 哲学だってもちろん理屈をこねくり回せばいくらでも良い点はあげられるけど、別に我思う故に我があったからっていって幸福になるわけじ

    本をたくさん読んでもまったく偉くならないし、凄くなるわけでもないし、金が稼げるわけでもない。 - 基本読書
  • ライトノベルの妹物について - 基本読書

    今日から3連休最終日まで徳島にいくので途中までだけどメモ的に残しておきます。タイムリミットまでできるところまで書こう。思いつきを並べているだけなので帰ってきたら続きを書きます。ライトノベルの妹ものについて。 ブックウォーカーというiPhone電子書籍アプリでラノベばっかり買っているという話はしたかもしれませんが、今も普段の読書の傍らラノベばっかり買って読んでます。5分しか載らない満員電車とか、も出せないような満員電車とかで重宝しておるのです。iPhoneだったら片手で持てるしね。で、最近読んだのがどっちも妹もの。 『この中に一人妹がいる』みたいなタイトルのヤツと『お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ』みたいなタイトルのヤツ。どっちもアニメ化作品でなるほど面白いって感じ。最初は絶対おもしろくないだろ……と思いながら買って読み始めたんですけどね。結局二シリーズ合わせて20巻近くあっと

    ライトノベルの妹物について - 基本読書
  • 読書会について - 基本読書

    読書会について書いていきます。長いですが下の方に結論だけまとめたものがあるので読めない場合、読み飛ばしてください。 僕は結構読書会をやってきた。大学生のときは先生と協力して読書会の授業を作って、毎週読書会を十何人でやったこともある。ネットで知り合った知人と読書会もやってきているし、スカイプ読書会も僕が企画したわけではないのだが何度か参加したことがあるし、スカイプジャンプ読書会というものを自分でやったりもした。自分で主催した数の方が多いが、主催側に立っているといろいろとできることできないこと、問題点などが明るみに出てくるものだ。 就職してからはすっかり読書会に自分から参加も企画もすることもなくなってしまったのだが、思えばもっと一回一回分析して「読書会」としてどこがまずくてどうすれば読書会は面白くなるのかといった経験を蓄積させていくべきだったかもしれないと今は考えている。なにしろ「面白い読書

    読書会について - 基本読書
  • 屍者の帝国(ネタバレなしSIDE) - 基本読書

    いまさら説明するのも野暮なほど有名になってしまった感があるが、今は亡き伊藤計劃が書いた30枚ほどの遺稿『屍者の帝国』をその盟友である円城塔が物語を書き継ぎ、完成させたものが書である。書は出版される敬意そのものが極上の物語であって、物語を読む前に物語が出来上がっていることも話題を盛り上げている一因になっているし、当然読みもそのようなメタ的な情報を含んだものになる。 さてはて実際の出来はといえば、これがまた凄い。プロローグには伊藤計劃が書き残した30ページほどがそのまま使われており、その後に円城塔先生が書いた『屍者の帝国』が続く。文体は「長い物語」を語る方向へ変化しているものの、円城塔らしさもまた残されている(この辺はまたちょっと微妙なんだけどね。後述)。まあ、どんなに消そうとしても現れてしまうものこそがその人固有の文体というものだろう。 元々伊藤計劃先生と円城塔先生の物語の作り方、文体ま

    屍者の帝国(ネタバレなしSIDE) - 基本読書
  • 神林長平「ぼくらは都市を愛していた」刊行記念トークイベントに行ってきたよ(レポ) - 基本読書

    神林長平先生のトークイベントに行って来ました。先生はどうも自作について語ったりするのがあまり好きではないようで、こういう機会は希少なので絶対に逃せません。前回は確か2009年だったかな? 30周年記念トークイベントにも行ってきた僕でした。今回も行ってきた! 都市に住んでいて良かった! そして熱かった!! 神林先生の創作への熱意、クリエイターとしての圧倒的自負!! 神林長平こそが真のクリエイターだよぉ!!(燃えた) 今回のイベント、神林先生の他にも大森望さん、それからアーヴァンギャルドの松永天馬さんの三人が主に話す感じ(急に戻った)。僕は前者二人は知っていたのですが、松永天馬さんという方はまったく知らなかったので「うまく話が展開しないんじゃないか……」と勝手に不安に思っていたのですが、杞憂でしたね。なんだかとっても芯のある感じで、一人のクリエイターとして自身の意見をおっしゃられていました。

    神林長平「ぼくらは都市を愛していた」刊行記念トークイベントに行ってきたよ(レポ) - 基本読書
  • 円城塔先生が読書メーターで褒めてた本を勝手にまとめた - 基本読書

    SF作家の円城塔先生が読書メーターで読書記録をつけているのですが、たまに簡単な一言コメントをつけていて(すばらしい、とか圧倒的だ、とか)これが結構な精度で埋もれた良書を見出してくれるので、僕は個人的に大変読書の参考にしておるのです。 今回は勝手にそのまとめです。独断と偏見で選定しているのと僕が読んだはリストしていないのであまり気にしないように。ちなみにこれは第二回ですので、その続きからです。前回→円城塔が読書メーターで良著判定したまとめ - 基読書 「──」←の後ろが、円城塔先生のコメントになります。 1.ザナドゥーへの道──奇蹟的に素晴らしい。 2.楽しみながら知性の鍛錬 ガードナー傑作選集 - ゲーム,パズル,マジックで知る娯楽数学の世界──良著だが訳はひどい。 3.やんごとなき読者──ああ、これは良いだなあ。 4.アンティキテラ古代ギリシアのコンピュータ──良著。 5.機械と

    円城塔先生が読書メーターで褒めてた本を勝手にまとめた - 基本読書
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