国立がん研究センター東病院職員の黒沼俊光氏(49)は28日の会見で、多数のずさんな検査が同病院で行われていたとする「証拠」の書類をかざしながら、“内部告発”した。「技師に大きな問題」 平成19年5月、同病院で108人分のがん患者の臨床検査データが入れ替わり、医師の元に、診療している患者とは別の患者の検査データが送信される事故が発生したという。 黒沼氏によれば、直接的な原因は、検査機器のエラーにより、患者の血液の検体がずれてしまったからだ。このミスによる患者への誤診療や健康被害はなく、該当患者には病院幹部から説明があったという。 しかし、黒沼氏は「検査データは、臨床検査技師が画面で確認し、医師に送ることになっている。画面には患者の以前の検査データも表示され、前回データと今回のデータが大きくずれていれば、画面上に明確に表示される。ずれたデータが表示された画面を108人分も見逃すということは、担