私の息子は想像力がある。二十カ月のいま、ぬいぐるみのボクサー(犬の)とプラスチックの蜘蛛が登場する遊びを一時間も続けている。蜘蛛は犬に乗ろうとし、犬は蜘蛛に鼻先を押しつける。その間じゅう、息子は弾けるような笑い声をあげている。 こうした想像は二十カ月より前に身に付くことになっているのか、あるいは後なのかは知らない。わたしは気にしない。子供の成長を見守るとき、何か新しいことができるようになるたびに、まるで危ぶんでいたかのように祝福するのは奇妙なものだ。もちろん、息子が想像の遊びで笑い声をあげられるか心配していたわけではない。歩くことや、「父ちゃん」と言えるようになることを疑っていなかったように。だが当然と思っていても、驚きは少しも損なわれはしない。その瞬間を見守るのはすばらしいことだ。それを耳にすることも。 耳にする――もちろん、わたしが体験したのはこちらだ。妻が先週わたしに教えてくれた。わ