2006年05月31日 医者は足りているのか?余っているのか? [医学・科学関連, ニュース] 「NATROMの日記」の記事から。 「全国の医師数は2015年ごろから、必要とされる人数を上回ることが29日、厚生労働省研究班の推計で分かった。」(NIKKEI NETより) 「(医師の)供給は2035年ごろまで需要を下回り、医学部の定員を5%増やしても、30年ごろまではほとんど効果がないという。」(YAHOO!Newsより) NATROM氏でなくても、「足りてるのか足りてないのかはっきりしろ!」と言いたくなるような話で、これは元の「厚生労働省研究班の推計」なるものが、なんとでも取れる奇怪な内容なのか、それを報じる側の問題なのか、まことに不思議と言わざるを得ない。 もっとも日経の記事からは、必要とされる人数は上回るが必要な所には配置されないというニュアンスを読み取ることが出来ないでもないので、
視覚、聴覚、触覚(体性感覚[位置覚、振動覚などを含む])、味覚、嗅覚と、古典的に分類される人間の五感は、基本的に独立した感覚だと考えられている。 ところが、実際にはこれらの感覚が相互に関連し合う例が観察されており、その理由についてはよく判っていない。 ホバード&ウィリアム・スミス大学の心理学研究者、ウタ・ウォルフ教授とそのスタッフたちは、まぶたの位置感覚が左右の目の明/暗順応の差によって影響されるという、特殊な錯覚例を見いだし報告した。 言うならば、感覚機能のバグを一つ発見したと言う報告なので、自分でも体験してみようと、こちらの紹介記事の手順通り実験開始。当然、元論文ではこんないい加減なやり方ではなく、調光装置付きの暗室をつかった厳密な方法を採用している。 まず、かろうじて光が入る暗めの場所を探す。私の場合はトイレの電気を付けなければ条件にあう事が判ったので、ドアの隙間から入る光でものの輪
近代脳神経科学は、脳機能障害に起因する症候学を、様々な形で蓄積してきた。しかし、それらによって人間活動全般を支える脳機能の全般に関わる障害が捉えきれているとは言えず、なお個々の症状を記載するに止めざるをえない場合も存在する。 我々は古典的神経症機制によるものとも、脳器質的な障害による知覚障害とも判断できない訴えのある症例に接する機会があった。ここにその詳細を提示し、症候論的、病因論的な考察を加えたい。 症例は60歳台前期の男性で、症状を自覚したのは数ヶ月前からである。男性はある製造業生産ラインの管理をしており、一日の仕事を終えた際に報告書を記入する。その際に生産量の数字を記入するのだが、3、5、6、8、9のように、丸みをもつ数字を書こうとすると違和感が出るのを自覚するようになった。 特に、3と8が二つの丸みを持つために違和感が強く、書き込みに躊躇するほどになる。当初、これは報告書書き入れ
2007年9月14日 クオリア論争(?) [医学・科学関連] 某学者ブログからの又聞きで知ったのだが、精神科医の斎藤環氏が、今をときめく脳科学者、茂木健一郎氏に対して書簡形式の公開論争を挑んでおられるとの事である。 早速その公開論争の場を覗いてみたのだが、今のところ、斎藤氏が一回目の書簡を出されただけで、すでに3ヶ月立ちながら茂木氏からの反論がなく、「論争」にはなっていない様子である。 正直いって、私はこの論争の内容にはほとんど興味がない。まず、その中身を理解する能力を全く欠いている。それでも、一応業界周辺人ではあるので、それなりの情報に触れる機会がないでもない。 そもそも真面目に茂木氏の著作を読んだことがないので、断定するのは気が引けるが、茂木氏自身が何か独自の業績を上げているという話は聞いたことがない。少なくとも、TVで述べておられることを聞く限り、今の脳科学の成果を大衆啓蒙する役割
割礼=陰茎包皮環状切開術につては賛否両論がある。しかし、2007年にアフリカで行われれた三つの臨床調査では、包皮切除を受けた男性は、女性にHIV感染を起こす率が50から60%低いという結果が出て、保健衛生関係者の注目を集めている。 この知見によって、アフリカでは包皮除去術を求める男性の数が急増し、普通の病院では対応出来なくなり、いい加減な処置を行うニセ医者にまで処置希望者が殺到しているという。そのため、不潔な手術器具から感染症をうつされたり、下手な切開で瘢痕を生じたり、ペニスの一部を切断されたり、中には死に至る事故まで起こっている。 衛生的で、使い捨て、かつ安価な包皮切除用手術器具の開発が望まれていたのだが、この分野の術式は50年変わってこなかった。ディビッド・トムリンソン医師が、これこそ望まれているものだと世に問うのが、「アキュサーク」”AccuCirc”。彼がブラウン大学や臨床機器開発
2007年11月16日 当ブログ読解に要求される知性レベルは如何 [ウェブサイト] こちらはブログの読みやすさを判定してくれるCGIサイト。 URLを入力すると、小学校レベルから、中高、大学、大学院、そして天才レベルに格付けしてくれて、左のような評価結果画像を表示してくれる。 注意しないといけないのは、天才レベルと言ったって、それはブログの内容がそうだと言っているのではなく、天才でないと読めない=何が書いてあるのか普通の人間は理解不能、と言うことなので、その辺は間違いのないように。 当サイトは、目出度く「天才レベル」の格付けを頂いたが、要は判定プログラムが日本語に対応していないだけの話。%E9%83%BD%E5%B8%82%E4%BC%9D%E8%AA%ACなんて文字列を理解するのは、そりゃ天才だけですわ。 念のため、いくつか日本語サイトのURLを入力してみたが、すべて同じ格付けになるよ
2007年11月12日 ヘディ・ラマー:スペクトラム拡散通信を創った女優 [社会・歴史] 1930年代、美貌と知性を兼ね備えた女優として知られたのがヘディ・ラマーであった。彼女は1914年、オーストリアのウイーンで生まれ、16才の頃にはすでに女優としてドイツ、チェコで活躍していた。 1933年に発表された映画「エクスタシー」でヌードを披露したが、これは一般劇映画における世界初のヌードシーンであった。 18才で軍事企業の経営者と結婚するが、横暴な夫との折り合いが悪かったラマーは、夫の会社がナチスと手を組み、新兵器開発に乗り出すのをみてロンドンに逃れ、その地でMGMの重役と知り合い、ハリウッドに登場することになる。 彼女は夫に連れられて出席した、軍関係者とのパーティで、彼女には理解出来ないと思われて話されていた秘密兵器のアイディアを、事細かに記憶していた。それはミサイルや魚雷の遠隔操作に関わ
2007年11月 1日 足るを知れ [医学・科学関連] "Journal of Personality and Social Psychology"誌、最新刊号に掲載された、日系心理学者による論文。原題は"The dynamics of daily events and well-being across cultures: When less is more."(「比較文化的にみた日常イベントと幸福感の力学:控えめなのが一番」)以下に訳出したのは、その内容に関するバージニア大学のプレスリリースである。 自分が幸せだと思うなら、それ以上に幸せを望まない方がいい。そうしないと、幸せの度合いはずっと少なくなるだろう。これが「パーソナリティと社会心理学」誌に掲載された比較文化的研究の要旨である。 バージニア大学心理学教室のオオイシ・シゲヒロ準教授とそのグループは、アジア系米国人学生、韓国、日本
英国のクオリティペーパー、テレグラフ紙に、「ダ・ビンチ『最後の晩餐』:新たな陰謀理論」という記事が7月31日付けで掲載されている。<Link> あの絵には、子供を抱いた女性の絵が隠されているという主張をしているのが、イタリアのアマチュア学者、スラビサ・ペシ氏である。彼は「晩餐」を画像操作することで、隠された図柄があらわれるという。 その方法は、「最後の晩餐」を中央のイエスのところで180度反転したものを重ねるというもの。そうすると、イエスの前には聖杯が、そしてイエスの視線のあたりに、子供を抱いた女性の絵が出現するというものだ。<元記事の上から二番目の画像参照> ペシ氏は「ダ・ビンチ・コード」と同じように、この女性はマグダラのマリアで、抱いているのは当然イエスの子供だと主張している。私もじっくり見てみたのだが、そう言われれば女性っぽい横顔が見えるような気がしないでもないと言う程度で、まして子
戻る 私のブッシュ! 2001年の4月から5月にかけて、米CATVのコメディ専門チャンネル「コメディセントラル」で、「暁の七人」の主役であったティモシー・ボトムズがブッシュ大統領を演じた"That's My Bush"なるシットコムが放映された。これは結局8回分だけが放映されただけで、長寿命を得るには至らなかった。しかし、ネットには関連サイトがいっぱい残っていて、一部にはカルト的人気をえた作品のようだ。全作品の脚本が保存されているサイトも見つけたので、全放送分を紹介してみたい。 脚本はマット・ストーンとトレイ・パーカー。かのお下劣アニメ、「サウス・パーク」のコンビである。連続モノにならなかった理由はよく分かる。しかし、もしそのまま長寿番組になっていても、その年に9・11が来るのである。 「もし」を言うなら、9・11テロがおこらず、、この番組が描くように、ちょっとトンマだが愛すべき大統領とし
いい年頃のオヤジは、ビールに関するそれなりのウンチクというか、独自の好みを語ってもそれなりに許されるものだ。昔ながらのキリンでないとだめとか、エビス、ちょっと贅沢なビールが置いてないと機嫌が悪くなる人、なんてのがそうウザイとも思われないのだ。 私の場合、手に入るビール系飲料の好みは実に簡単で、アサヒの「ぐびなま。」が一番だと思っている。苦味がほとんど無く、甘味が強くてほとんどソフトドリンクである。ドイツで飲んで感激し、とにかく気に入っている「バイツェンビール」に、市販されているものの中では一番近いような気がするのだ。 バイツェンビールというのは小麦ビールという意味だが、普通のビールに使われる大麦麦芽だけでなく、小麦麦芽を使うのが特徴である。バイツェン=小麦というのと、バイス=白という言葉の類似性のためか、実際に白っぽいためなのか、白ビールという意味で使われているようである。 なんであれ、う
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く