新元号「令和」が始まったが、いざ日本の将来はというと決して明るいものとは言えない。1997年の消費増税が実施されてから、デフレに突入し、20年以上も日本の実質賃金は下がる一方で、可処分所得は年間50万円も減った。だからこそ、大胆な金融緩和と財政政策、成長戦略を掲げる第二次安倍政権への期待は高かった。しかし、ご存じのように大胆な金融緩和は成功したものの、デフレからは脱却できてはいない。こんなに長期間デフレに苦しめられた国は日本以外にない。なぜ、アベノミクスは失敗したのか。そして、日本の未来はどうなるのか。『令和日本・再生計画~前内閣官房参与の救国の提言』(小学館新書)を上梓した、6年にわたって安倍内閣のブレーンとして内閣官房参与を務めた著者の京都大学大学院教授の藤井聡氏に話を聞いた。 * * * 安倍内閣の1丁目1番地の政策は何をおいてもアベノミクスによるデフレ脱却と経済再生だった。デフレ脱