親とか、先生とか、大人(おとな)というのは、とかくうざいものだ。 きみたちのまわりに、親か先生かはともかく、読書の習慣がないと基礎学力がつかないとか言って、「漫画ばっかりじゃなくて、ちゃんとした本を読まなきゃだめです。ほら、この名作を読みなさい、あの名作を…」と、おせっかいを焼く大人が一人か二人はいることだろう。もちろん、きみたちだって、親や先生がきみたちの基礎学力を心配してくれるのはありがたいことだと、分かってはいる。でも、やっぱり、「うざい」ことには変わりがないよな。おいしい料理だって、押しつけられれば嫌(いや)になる。本もそうだ。表紙に「文部科学省推薦図書」なんていうシールが貼ってあると、なんだかなぁ、かったるい。 さっそくきみたちから私に向けて、きびしい声が飛んできそうな気がする。「ふん、そうやって、さも中学生や高校生の気持ちを理解しているかのようなことを書くおまえは、この文章で