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ブックマーク / hibi.hatenadiary.jp (42)

  • ひさびさの対面学会 - 日比嘉高研究室

    昨日、ひさしぶりに小規模の学会が、対面とオンラインの併用であった。私はコメンテータを引き受けていたので、会場まで出向いた。京都での開催。 対面、すごくいいなと再確認してきた。どんなところがよかったか。 ❶「ついで」がいろいろできる/起こる 久しぶりに会った色んな人に挨拶ができた。近況を聞き、こちらも話した。研究プロジェクトのことを小耳に挟み、刺戟をもらった。そういう細々した予期せぬ出会いや交渉の量が格段に多い。 ❷学会の場そのものが複線的 これは個人目線で❶に書いたことの、学会運営目線での言い直しかもしれないが、色んなことを同時に生起させられる。打ち合わせをする人、旧交を温める人、雑談をする人、裏方仕事をする人、色々色々。オンライン学会は、集中の空間だが、対面の空間は懐が深い。 ❸「人」の情報量が多い 私たちは、人について重要なところ、重要でないところ、たくさん情報を集めているんだなと再認

    ひさびさの対面学会 - 日比嘉高研究室
    Nean
    Nean 2022/05/08
  • 解説動画の公開「近現代文学研究 文献の探し方❶❷❸❹」 - 日比嘉高研究室

    近現代文学研究に関係する文献の集め方を説明したページとして、[演習発表用]文献の集め方を公開しています。 今回、このページを利用しながら解説する動画を4作成し、Youtubeで公開しました。 どうぞご利用下さい。 youtu.be youtu.be youtu.be youtu.be 日近現代文学 文献の探し方❶ 文献目録と図書 https://youtu.be/1jNc57Ap2qc 日近現代文学 文献の探し方❷ 雑誌論文と雑誌記事 https://youtu.be/yFYHXGoItg8 日近現代文学 文献の探し方❸ 全文テキストから探す https://youtu.be/84jHOm8fsg8 日近現代文学 文献の探し方❹ 探した文献を手に入れる https://youtu.be/CM0Ipk3GgLs

    解説動画の公開「近現代文学研究 文献の探し方❶❷❸❹」 - 日比嘉高研究室
  • 近現代文学研究関係の文献の調べ方 サイト更新しました - 日比嘉高研究室

    新学期に合わせ、近現代文学研究の分野においてどのように参考文献を集めるのかについて説明した以下2サイトを更新しました。「演習~」の方が学部生向けの入門サイト、「近現代文学研究~」の方がその発展版です。 主な変更点としては以下になります。 全文テキストデータの検索のセクションを独立させた。(次世代デジタルライブラリ、Maruzen eBook Libraryなど。) CiNii Articles の CiNii Research への統合について記述を対応させた。 「在野研究者のレファレンス・チップス」(小林昌樹さん、皓星社)、『日近代文学大系』総索引、ジャパンサーチについて追加した。 その他、細部の記述のアップデートや、リンク切れの修正を行った。 また、今回の更新にあわせて解説動画もYoutubeで公開しています。 解説動画の公開「近現代文学研究 文献の探し方❶❷❸❹」 - 日比嘉高研究

    近現代文学研究関係の文献の調べ方 サイト更新しました - 日比嘉高研究室
  • Japanophone Poems in Motion: Languagescapes of Itō Hiromi and Tian Yuan - 日比嘉高研究室

    Fechner, Matthias, and Henrieke Stahl, eds. Subjekt und Liminalität in der Gegenwartsliteratur, (Bern, Switzerland: Peter Lang D, 2020) accessed Oct 8, 2020, https://doi.org/10.3726/b17545 世界の現代詩を研究するトリア大学(ドイツ)のチームに誘われて、伊藤比呂美さんと田原さんの詩について、論考を書きました。私はたまたま誘われて末端に連なっただけなのでよく分かってないのですが、なんでも予算規模が億単位で、世界中の現代詩を大勢のメンバーで探求するという壮大なプロジェクトとのことです。 私は、現代日トランスナショナルな詩を取り上げ、伊藤比呂美さんの「鰻と鯰」(『現代詩手帖』2011年9月号)、田原さんの「異

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    Nean
    Nean 2020/10/09
  • 科研費採択課題を対象とした研究課題の計量テキスト分析──日本文学 の場合 - 日比嘉高研究室

    「科研費採択課題を対象とした研究課題の計量テキスト分析──日文学の場合」『社会文学』第52号、2020年8月、pp.89-100 私としては、初めての計量テキスト分析の論考、つまりコンピュータを用いて、テキストデータを量的・統計的に分析したものになります。材料は日文学関係の科研費データベースのタイトルや概要です。 作業をしていて、とってもとっても、面白かった。この方向、もっと勉強しないと、と可能性に興奮した1です。 雑誌誌面は視認性が悪いため、論考注の図表のデジタル版を、ここに公開いたします。再配布、再利用していただいてかまいませんが、出典はお示し下さい。 http://park18.wakwak.com/~hibi/Hibi__Kaken_ShakaiB52.pdf もともとは、2019年秋の三学会合同国際研究集会のラウンドテーブル(2019年11月24日於:二松學舍大学)で報告さ

    科研費採択課題を対象とした研究課題の計量テキスト分析──日本文学 の場合 - 日比嘉高研究室
    Nean
    Nean 2020/08/10
  • コロナ禍の大学キャンパス、およびオンライン授業3ヶ月経過後の授業アンケートの結果 - 日比嘉高研究室

    コロナ禍の中の大学キャンパス この記事は、Twitterで「#大学生の日常も大事だ」というハッシュタグが注目を集めている中で書いています。 最初、以下で紹介する私の授業アンケートの結果と、ハッシュタグで並ぶ大学生たちの訴えは、けっこう違うな、という感想を持っていました。 しかし考えてみれば、私が取ったアンケートは「授業についてのアンケート」であって「大学生活についてのアンケート」ではない。少し前に、Twitterだと思いますが「オンライン授業には廊下がない」というような発言を見て、至言だと思いました。ここでいう「廊下」は、「すきま」であり「あそび」です。「すきま」や「あそび」は、大事です。根源的に、大事。 オンライン授業について、私は好感も持っていて、可能性も感じています。私のいくつかの授業には、海外から聴講している学生がいます。対面授業であっては、考えられないことです。情報検索の授業をし

    コロナ禍の大学キャンパス、およびオンライン授業3ヶ月経過後の授業アンケートの結果 - 日比嘉高研究室
  • 大幅更新 「近現代文学研究関連の情報収集」 - 日比嘉高研究室

    ほぼ2年ぶりぐらいに、自分自身のウェブページ「近現代文学研究関連の情報収集」と「[演習発表用]文献の集め方」を更新しました。 park18.wakwak.com park18.wakwak.com どちらも、近現代を中心とした日文学研究に関わる文献収集のためのリンク集とその解説のページです。前者がフル・バージョンで、後者は学部の授業を念頭に置いた、その簡易版という位置づけです。 今回の更新では、 リンク切れの修正 デザインの刷新 「その他の関連資料を探す」の追加をはじめとした新情報の追加 ページタイトルを「近代」から「近現代」に変更 を行っています。 このページは、更新履歴を見ると、2001年に作ったようです。もう20年近いのですねぇ。そりゃ、いろいろ変わるはずですね・・・。ちょっといろいろ思い出したから、twitterにつぶやくかな。 大幅更新 オンライン授業(日文学)の参考ページに

    大幅更新 「近現代文学研究関連の情報収集」 - 日比嘉高研究室
    Nean
    Nean 2020/04/27
  • 菊と少女:あいちトリエンナーレ2019 振り返りPart 3 終 - 日比嘉高研究室

    10月13日 キュレーターの方が雑談の中で言っていたことが気になっている。〈菊タブー〉は大きいですよ、慰安婦の問題と天皇の問題は一緒くたにできないと、再開された「表現の不自由展・その後」の抽選券を求めて並ぶ人々の列を見ながら、その人は言った。 そういえば、と私は思う。「表現の不自由展・その後」の問題を報じるテレビニュースでは「いわゆる慰安婦像など」というようにキム・ソギョン/キム・ウンソンの《平和の少女像》を焦点化した物言いが多かったように思うし、新聞報道でも天皇の表象の問題は避けられがちだと思う。つい最近出たばかりの『あいちトリエンナーレ「展示中止」事件 表現の不自由と日』(岡有佳・アライ=ヒロユキ編、岩波書店2019)に収められた論も、少女像にフォーカスする論考が多い。 愛知芸術文化センターの大きな吹き抜けをぐるりと囲んだ通路に、たくさんの人々(私もそうした一人だった)が並んでいる

    菊と少女:あいちトリエンナーレ2019 振り返りPart 3 終 - 日比嘉高研究室
    Nean
    Nean 2020/02/04
    “「例外」としての天皇に向かう情動”
  • タニア・ブルゲラ《10,148,451》:あいちトリエンナーレ2019 振り返りPart 2 - 日比嘉高研究室

    8月5日 手に押されたのは、2019年の難民の数――生き残った人々と亡くなった人々の。 スタンプの数字はタニア・ブルゲラ Tania Brugera の作品《10,148,451》の仕掛けの一部である。作品の鍵は「強制的な共感」。ブルゲラの作品を見る前、会場の別の作品を見て回りながら、科学的な刺激臭が漂っていることに気づいていた。妙だなと思っていたいぶかしさの出元は、彼女の作品だった。 展示室に入る前に、手にスタンプを押される。説明を見る。これは難民の死者と生者の数である。展示は「地球規模の問題に関する数字を見せられても感情を揺さぶられない人々を、無理やり泣かせるために設計され」ている。部屋の中に踏み込む。何もない白い空間の中に、強いメンソール系の刺激臭が充満する。 強制的な共感などというと仰々しいが、しかし、考えてみたら、我々の共感はどれだけ自発的なのだろう。 他者の涙に、つい心を動かさ

    タニア・ブルゲラ《10,148,451》:あいちトリエンナーレ2019 振り返りPart 2 - 日比嘉高研究室
    Nean
    Nean 2020/02/02
  • 毒山凡太朗《君之代》:あいちトリエンナーレ2019 振り返りPart 1 - 日比嘉高研究室

    「あいちトリエンナーレ2020」についての小文を頼まれておりまして。以下は、その準備運動、もしくはロングバージョンです。 10月9日 あまり期待はしていない、いやもっといえば警戒心の方が先に立っている。駐車場に車を止めて、円頓寺の商店街を歩く。台湾の日語世代のおじいさんおばあさんに、君が代を歌わせている作品だという。事前に知ったその知識だけで、作品について身構えてしまう。日人の美術家が、日語を強制された台湾人にカメラを向け、君が代を歌うその姿を録画し、日の美術展で作品として公開する。どのように理論武装したとしても、その暴力性は言い逃れできない。 私は植民地文化を対象とした研究者の端くれで、戦前の日という国、そして日人が、植民地においてどのようなことをしたのか、一般の人よりも多く知っているつもりである。植民地支配期に生まれた、被支配民族の日語話者による文学作品に興味を持ち、論じ

    毒山凡太朗《君之代》:あいちトリエンナーレ2019 振り返りPart 1 - 日比嘉高研究室
    Nean
    Nean 2020/02/02
    《日本人が台湾人に日本語で君が代を歌わせて作品にするという暴力的な構図が、画面に映し出される音や声、身体、表情によって、ぐらぐらと揺らいでいく》。
  • 古市憲寿さんの「百の夜は跳ねて」と木村友祐さんの「天空の絵描きたち」に関して - 日比嘉高研究室

    日経新聞の以下の記事でコメントをしています。古市憲寿さんの「百の夜は跳ねて」と木村友祐さんの「天空の絵描きたち」に関して。芥川賞の選評が話題でした。以下補足します。 >>「小説のオリジナリティーとは 芥川賞選評から考える 」『日経済新聞』文化往来2019/8/20 www.nikkei.com 「小説のオリジナリティーとは 芥川賞選評から考える」『日経新聞』電子版、文化往来、2019/8/20 古市さんが盗作や剽窃をしたとかアイデアを盗んだとかいう意見もあるようですが、その批判は該当しないと思います。ビルの窓ふきというモチーフ自体にオリジナリティがあるわけではない。たとえば以下の方も指摘しているように、辻内智貴さん「青空のルーレット」(2001)という作品もある。 古市憲寿の芥川賞候補作はビルの窓拭きをテーマに扱っているらしい。そういえば太宰賞作家の辻内智貴の「青空のルーレット」も主人公

    古市憲寿さんの「百の夜は跳ねて」と木村友祐さんの「天空の絵描きたち」に関して - 日比嘉高研究室
    Nean
    Nean 2019/08/20
  • 幼児と戦車 - 日比嘉高研究室

    日、以下のようなニュースを見ました。 this.kiji.is たまたまこの前、息子が戦車のラジコンをほしいと言っていたのもあって、思ったことを書いてみます。 「はたらくくるま」と戦車 この手の「はたらくくるま」系のは息子が幼稚園の頃何冊か持っていましたが、たしかにそこには自衛隊のはなかったと記憶します。機動隊のはあったような…。このを実際に見ていませんが、報道のとおり、 全30ページのうち6ページで自衛隊の戦車や車両を取り上げ、中には潜水艦や自走りゅう弾砲など、車ではないものも含まれていた。 となると、「うーんそれはちょっとやりすぎ」というか「どうしてそうなった」という感じはします。批判が来るのもわかります。 「男児」はバトルが好き さて一方、「男児」(ここを♂に限定するか大いに迷いがあり、「 」に入れたうえ、一番下にグダグダ書きます)を育てているほとんどすべての親は経験すると思う

    幼児と戦車 - 日比嘉高研究室
  • N国がなぜ議席を取ったのかまったくわからなかったので、色々見学してきた感想。 - 日比嘉高研究室

    感想の結論から言うと、この党はもう少し国政や地方議会で議席を伸ばす気がする。(2019.7.23, 8:00, 追記・編集あり) (追記2 2019/7/24の朝日新聞によると、N国への投票者層(比例区)は次のような人々がコアらしいです。「男女比は男性68%、女性32%だった。年代構成は40代が27%で最も多く、30~50代で全体の6割超」。参院選でN国に投票、68%は男性 比例区朝日出口調査 - 2019参議院選挙(参院選):朝日新聞デジタル。 また、この記事はBLOGOSに転載されており、コメント欄でN国支持の方の意見が読めます。) blogos.com * 「NHKをぶっ壊す」というワン・イシューは、裾野が広い。 裾野を広げているのは、NHK自身である。正確に言うと、受信機があればその家庭からは強制的に受信料を徴収できるという、現在の公共放送についての法的な規定である。 つまり、この

    N国がなぜ議席を取ったのかまったくわからなかったので、色々見学してきた感想。 - 日比嘉高研究室
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    Nean 2019/07/23
  • サイトの引っ越し 名古屋大学大学院 人文学研究科 日本文化学専門 - 日比嘉高研究室

    学内のサーバの廃止に伴って、所属講座のウェブサイトが以下に引っ越ししています。 Googleではまだ新しいページがヒットしませんので、ここにリンクを張っておきます。 jculture-nu.main.jp

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    Nean 2019/06/21
  • (紹介)在朝日本人の文学に関する最近の研究 高麗大学の成果 - 日比嘉高研究室

    かつて、植民地時代の朝鮮半島に住んでいた日人=在朝日人による文学活動というのがありました。ここのところ高麗大学の日文学研究系の人たちが、大きな研究費を取って継続的にこのジャンルについての研究を行っていることは、間近で見て来ました。 先日、機会があったので、成果としてはどんなものがまとまっていますか?とうかがってみました。以下は、高麗大学の金孝順先生に教えていただいたその成果のリストです。日語文学についての研究ですが、韓国内で刊行された業績であるため、日にいると見えにくいです。金孝順先生の許可を得まして、ここにシェアします。 在朝日人の文学についての研究は、やっぱり私たちのグローバル日研究院のHK(人文韓国)事業から始まったのではないかと思います。もちろんその前にも2000年代に入ってから、韓国の国文学研究の一分野として植民地時期の文学が研究されることによって個別的な研究は少し

    (紹介)在朝日本人の文学に関する最近の研究 高麗大学の成果 - 日比嘉高研究室
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    Nean 2019/06/15
    へぇ~。
  • 「みらい翻訳」を使って仕事をしました。(使用感) - 日比嘉高研究室

    ちょっと前の紹介Tweetが予想外に出回ってしまったので、責任?を感じまして、ちょいと使用感について書いておきます。 話題の #みらい翻訳、まじですごい…。Google翻訳よりずっといい。訳あって英文の原稿を用意しているが、完全に私のヘボ英作文を凌駕。この先私はもう1から英作文することはない気がする。今日、自分基準では、日→英の作文世界におけるシンギュラリティを迎えてしまった。https://t.co/SAt7AYs5A6— 日比嘉高 (@yshibi) April 25, 2019 仕事の状況 私は日人の日文学・文化研究者 英語は下手くそ。けどときどき英語で学会報告する必要あり 今回はその発表原稿を作成 結論 めちゃ使えました。人間と機械の知的な協働の姿の一つの形が、ここにあるかもと思いました。まさに「みらい」体験。みらい翻訳のサイトは以下URL。 https://miraitran

    「みらい翻訳」を使って仕事をしました。(使用感) - 日比嘉高研究室
    Nean
    Nean 2019/05/05
    なるへそ。
  • 高校国語科の曲がり角 ──新学習指導要領の能力伸長主義、実社会、移民時代の文化ナショナリズム - 日比嘉高研究室

    『現代思想』第47巻7号、2019年5月、pp.114-123 この論考では、現在進行中の「改革」によって変わろうとしている国語科の姿を確かめ、批判的に検討した。具体的に取り上げたのは、2018年に公示された高校国語の新学習指導要領である。 節題は以下の通り。 1.新しい学習指導要領はどこへ向かうのか 2.能力伸張主義にもとづく科目編成──亡霊が歩き始める 3.「実社会」コンプレックス──不安が愛を叫ばせる 4.自国語・自国文化尊重主義──教室に座っているのは誰か 5.おわりに 〈「文学国語」を使い倒す〉に向けて 同号の特集「教育は変わるのか」には、国語教育改革関係の他の関連論考(紅野謙介さん、阿部公彦さん、五味渕典嗣さん)も掲載されています。目次はこちらからどうぞ。 www.seidosha.co.jp

    高校国語科の曲がり角 ──新学習指導要領の能力伸長主義、実社会、移民時代の文化ナショナリズム - 日比嘉高研究室
  • 紹介『怪異を読む・書く』、あるいは木越治先生の追想 - 日比嘉高研究室

    最近共著として国書刊行会から出版した『怪異を読む・書く』について紹介をしたいのだが、順を追って木越治先生との思い出から書く。書は、木越先生の古稀記念出版として企画され、そして予想もしなかったご逝去を受けて、御霊前に捧げる追悼論文集となってしまったものである。 怪異を読む・書く 作者: 木越治,勝又基出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2018/11/22メディア: 単行この商品を含むブログを見る 木越治先生のこと 近世文学研究、なかでも上田秋成の研究者として知られる木越治先生は、教養教育を担当する先生のお一人として、私の前に現れた。金沢大学の学部生のときだった。 先生の教え方は、必ずしも体系的なものではなかった。そのときそのときの先生の関心を直接的に反映させたテーマ設定がされていて、江戸文芸を扱うこともあれば、源氏物語を扱ってパソコンへのテキスト入力と組み合わせるような授業をされた

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  • 本年、新人小説月評(文學界)を担当します - 日比嘉高研究室

    今年一年、『文學界』の新人小説月評を担当することになりました。公私ともに、いろんな意味で、いま/今年これをやるのかよ俺は的な思いが去来しますが、せっかく与えられた貴重な場、貴重な誌面です。しっかりと全力で、現代作家の最前線の言葉に向き合おうと思います。 今月(一月号掲載作品)の対象作は、上田岳弘「愛してるって言ったじゃん?」、山崎ナオコーラの「笑いが止まらない」(以上は『すばる』の特集「対話からはじまる」に収載)、そして水原涼の「積石」(文學界)の3作でした。 文芸時評ってのは、どの作品にどれくらいの文字数で触れるのか、ってのがそれ自体で評価を示すものだと思うのですが、『文學界』の新人小説月評は、編集部から(原則として)作品の指定が来るので、その点で少し特殊でしょう。以下、拙評の出だしだけイントロとして貼っておきます。 文芸作品というのは、私たちヒトがみずからとその周囲の環境に向けて張りめ

    本年、新人小説月評(文學界)を担当します - 日比嘉高研究室
    Nean
    Nean 2018/01/10
  • だれが小学生の作文を改ざんしたのか:検閲、震災、虐殺、発禁本 - 日比嘉高研究室

    きのう目に入って、読ませてもらった id:Vergil2010 さんの記事。興味深かったです。 vergil.hateblo.jp 読んでいて「おっと!?」と思うところがあって、そこを起点にするともう少し深掘りできそうだったので、ざっと調べてみました。考えてみた主なポイントは次になります。 どうして『子供の震災記』は国会図書館に2冊あるのか 「事実を改ざん」した「この国の権力」の正体とは、なんだったのか 以下、できるだけ簡潔に進めます。と思って書きましたが、謎が謎を呼んでけっきょく長くなりました。ご勘弁。最後に関連文献の紹介もしてあります。目次は以下 これ発禁じゃん──国会図書館の蔵書検索結果の読み方 刊行の主体は東京高等師範学校附属小学校関係者 出版社からわかること 「検閲」はどのように行われていたのか 教員は何を考えたか 最後の謎 まとめ 参考文献 これ発禁じゃん──国会図書館の蔵

    だれが小学生の作文を改ざんしたのか:検閲、震災、虐殺、発禁本 - 日比嘉高研究室
    Nean
    Nean 2017/11/29
    検閲とはいかなるものか。