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ブックマーク / natrom.hatenablog.com (142)

  • 有害事象報告ベースでは因果関係の推論はできない - NATROMのブログ

    平岡厚さんとHPVワクチンの安全性に関する対話をはじめたわけ 2023年8月からX(旧Twitter)にて、元杏林大学保健学部准教授の平岡厚さんと対話を続けています。平岡さんは『HPVワクチン論争を再考する 推進派の主張の問題点を中心に』といった和文論文にて「HPVワクチンの深刻な副反応・薬害としての自己免疫性脳症が、相当規模で存在していると推測」しておられます。 一方で、HPVワクチンは安全で効果的というのが世界中の専門家のコンセンサスです。私の知る限りではHPVワクチンの定期接種が薬害の疑いのために中止になった国はありません。日においても、定期接種は中止にはなっておらず、積極的な勧奨が差し控えられていた過ぎません。それでもWHOから「乏しい証拠に基づいた政策決定」だとして名指しで日は批判されました。その後、日でも2022年から積極的勧奨は再開されました。「相当規模の薬害」の存在を

    有害事象報告ベースでは因果関係の推論はできない - NATROMのブログ
  • 「血圧200を放っておいたが問題なかった」などと放言する医者を信じてはいけない! - NATROMのブログ

    プレジデント2022.10.14号で「信じてはいけない!健康診断、医者、クスリ 最新版・コロナ対応 病院に頼らない生き方」という特集が組まれ、養老孟司氏と和田秀樹氏の対談が掲載されました。その対談から和田氏の発言部分を引用したツイートが6000件以上のリツイート、1.6万件以上の「いいね」がされました。 これ、もう答え出てるじゃん。 プレジデント 2022.10.14号 和田秀樹氏 pic.twitter.com/AW5M7xfsCK— のりのりもふもふ (@SFtFQjTAUuQzPVF) October 6, 2022 引用された和田氏の発言は「財政破綻した夕張市が結果的に社会実験になりました。市民病院が廃院になって、19床の診療所だけになり、しかも無料バス廃止で通院に1000円かかるようになり、多くの人が医者にかかれなくなった。市民の健康状態は悪化するのかと思われたが、ほとんどの病気

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  • 抗がん剤を否定する自称医師のツイートへの注意喚起 - NATROMのブログ

    抗がん剤治療は臨床的に効果が確認された標準治療である ある自称医師が術後補助化学療法(がん組織を外科的に切除した後の抗がん剤治療)を否定するツイートしており、現時点でリツイートは1600件を超え、いいねも7000件を超えています*1。ですが、かの自称医師のツイートは誤りです。いくつものがんで、術後補助化学療法ががんの再発を減らすことが臨床試験で確認されており、世界的に標準治療となっています。たまに「抗がん剤治療が行われるのは日だけ」というデマを散見しますが、たとえば"adjuvant chemotherapy"(術後補助化学療法)で検索してください。いまは自動翻訳の精度も上がったので騙される人は減っていると思います。 自称医師のツイートは「がんの手術後に微小な取り残しがあるといけないと医師は抗がん剤を勧めるが、がん細胞はふだんから1日5000個はできているのだから全員に抗がん剤を使わなけ

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    Nean
    Nean 2022/07/30
  • 患者家族とのトラブル - NATROMのブログ

    埼玉県ふじみ野市において、訪問診療をしていた医師が患者の息子に散弾銃で撃たれ死亡するという事件が起きた。患者である母親が亡くなったことがきっかけになったという。事件については報道でしか存じ上げないし、これから新事実が出てくるかもしれない。この記事は、医療職と患者家族の関係の難しさの一端について知ってもらうのが目的であって、個別の事件において真相はこうだったのかもしれないといった推測ではない。 また、以下に述べる事例は、私の見聞きした経験をもとに改変したものであり、事実そのままではない。仮に当事者が目にしたとしてそれが自分たちのことであるとはわからないようにまで変えてある。ただし、問題の質については伝わるはずだ。ご理解をいただきたい。 患者さんがよいケアを受け、病状が改善することをご家族が願うのは当然だ。ただ、その願いがきわめて強い患者家族がいらっしゃる。介護のためにご家族が仕事を辞め、ず

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  • 近藤誠氏による乳がんの生存曲線のインチキを解説してみる - NATROMのブログ

    近藤誠氏は「がん放置療法のすすめ」「医者に殺されない47の心得」などの著作で知られる医師である。2014年6月29日に放送された、<BSフジサンデースペシャル>『ニッポンの選択』というテレビ番組に、近藤誠氏が出演していた。その中で近藤誠氏が提示した、放置した方が長生きすることを示す乳癌の生存曲線を引用する。 近藤誠氏「これからお見せするのは乳がんで、臓器転移がある患者さんのね、もうstage IVですけれども、治療成績がどう変わったかというと…」 一見しただけでは、抗がん剤を使用する現代の治療よりも、抗がん剤や放射線療法や手術すらなかった100年前のほうが長生きしたように見える。ナレーションでも「何もしない赤のほうが生存率が高いのです」と言っている。しかしながら、放置したほうが長生きできるというのは見せかけだけのものである。それなりの知識がある人がみれば、近藤誠氏によるインチキはだいたい予

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    Nean
    Nean 2021/07/18
  • ワクチンを接種しない人を批判してはいけない - NATROMのブログ

    新型コロナウイルスワクチンが、日でも今年の2月から順次接種される予定だ。発症予防と重症化予防の効果は確かで、短期的な安全性も海外で数万人単位の臨床試験および千万人単位での実地での接種が済んでおりほぼ確認されている。重篤な副作用はあるが頻度は十分に小さく、害より利益が上回るのは明確だと私は判断し、順番が来た時点ですみやかに接種を受けるつもりである。 しかしながら、他者への感染予防効果については、効果は示唆されるものの、現時点では確実とは言えない*1。また、当然のことであるが1年以上を単位とした長期的な副作用の有無はまだわからない。ワクチンを接種するのをためらい、保留する人がいるのは当然のことだ。あるいは、どんなにまれであっても重篤な副作用が起きる可能性があるワクチンを接種したくない人もいるであろう。 どのような医療を受けるかを決める権利は人にある*2。もちろん、ワクチンについてもそうだ。

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    Nean
    Nean 2021/01/30
  • 米CDCのインフルエンザ流行状況のグラフが興味深い - NATROMのブログ

    米CDC(アメリカ疾病予防管理センター)は季節性インフルエンザの流行状況のレポートを毎週更新している。定期的にウォッチしているがなかなか興味深い。 ■Weekly U.S. Influenza Surveillance Report | CDC インフルエンザの流行状況を正確に把握できる単一の指標はなく、さまざまな指標が公開されているが、今回はその一つである「全死亡者数に占めるインフルエンザおよび肺炎による死亡者数の割合」に注目しよう。たとえばある週の全死亡者数が6万人、インフルエンザによる死亡が1500人、肺炎による死亡が4500人だと、全死亡者数に占めるインフルエンザおよび肺炎による死亡者数の割合は、(1500+4500)/60000 = 10%になる。 死亡率(一定期間の間の人口当たりの死亡数)を計算するには総人口の情報が必要だが、死亡者数の割合だと死亡統計だけから算出できる。肺炎に

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    Nean 2020/10/13
  • PCR検査は感染症の診断に広く使われている - NATROMのブログ

    ニセ科学によく見られる特徴の一つに「標準的な学説の一つを否定するに留まらず科学の広範囲な分野を否定する」というものがある。そしてしばしば、ニセ科学の信奉者はそのことに無自覚だ。たとえば、千島学説は、別名を腸内造血説と呼ばれ、「造血の場は骨髄ではなく腸である」だとするニセ科学だが、つきつめると千島学説は現代生物学のほぼすべてを否定していることになる。しかし、千島学説支持者はそのことをわかっていない。 単に造血の場は腸である、というだけではなく、赤血球は造血幹細胞が細胞分裂・分化してできるのではなく消化されたべ物が変化して生じる、というのが千島学説の中心的な主張だ。べ物から赤血球ができるとして、いったいヘモグロビンはどこから現れるのか?定説ではヘモグロビンの遺伝情報はDNAにコードされており、mRNAへ転写され、ポリペプチドに翻訳される(高校生物学で習ったように記憶している)。もちろん、

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    Nean
    Nean 2020/10/02
  • 「論座」の新型コロナ感染症の記事から学べること - NATROMのブログ

    「論座」に新型コロナウイルス感染症を疑う症状を経験したジャーナリスト、佐藤章氏による記事が掲載された。患者さんの視点で気持ちの推移やPCR検査の経験を伝える良い記事である。 ■私はこうしてコロナの抗体を獲得した《前編》保健所は私に言った。「いくら言っても無駄ですよ」 - 佐藤章|論座 - 朝日新聞社の言論サイト ■私はこうしてコロナの抗体を獲得した《後編》PCR検査の意外な結果、そして… - 佐藤章|論座 - 朝日新聞社の言論サイト ただ、医学が専門ではない方が書いたため仕方のないこととは言え、いくつか医学的な誤りが散見される。誤解が広まると感染防御の点から弊害が生じることが懸念されるため、ここで指摘しておく。 症状出現から1回目の抗体検査まで ことの経過は3月29日の深夜12時前に38度の発熱から始まる。適切に家庭内隔離が行われた後、2日間は37度5分前後と微熱が続き、4月1日には平熱と

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    Nean
    Nean 2020/04/25
    結構いかがわしいクリニックなのかな。う~ん。
  • もし家族が肺炎になったら新型コロナの検査を要求するか? - NATROMのブログ

    COVID-19(いわゆる新型コロナウイルス感染症)症例が福岡でも出ました。私の外来にも「新型コロナが心配」という患者さんがぼつぼつ受診しています。幸い、私の外来ではいまのところはどなたも肺炎にはなっておらず、現時点では検査は不要だとご説明し、ご納得を得られています。 たまに誤解している人もいらっしゃいますが、現在(2020年2月22日)では新型コロナの検査に、中国への渡航歴や感染者への接触歴は必須条件ではありません。そうした条件を満たしていなくても、入院を要する肺炎や医師が総合的に判断し新型コロナ感染症を疑う場合など、「昨今の国内外の発生状況を踏まえ、これらの地域に限定されることなく、医師が新型コロナウイルス感染症を疑う場合に、各自治体と相談の上で検査することになります」*1。 ネットでは「検査をしてくれない。要求しても断られる」という声を聞きます。自分や家族が病気のときに望む検査をして

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    Nean 2020/02/23
  • リキッドバイオプシーの商業化の問題点 - NATROMのブログ

    『「血液一滴」あるいは「尿一滴」で、がんを早期発見!』という話は以前からたくさんあるが、なかなか実用化されない。こうした、少量の体液からがんを診断する技術を「リキッドバイオプシー」と呼ぶ。現時点では、一定の精度でがんを診断できるリキッドバイオプシーは複数あるが、がん検診に有効であると証明されたものは一つも存在しない。がん検診に応用するには、がん死亡率を低下させることが示されなければならず、これがハードルが高いからだ。 ある検査ががんを診断する能力を検証するのはどうすればいいだろうか。よくあるのが、すでにがんと診断された人にその検査をして、どれぐらいの割合で陽性になるのかを調べることだ。また、がんではない人を正しくがんではないと診断する能力も必要なので、健康な人にもその検査を行って正しく陰性になる割合を調べる。それぞれ数十人ずつ調べればだいたいのところはわかる。研究に参加した時点で診断はつい

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    Nean 2020/02/01
  • 何も悪いことをしていなくても人々は病気になる - NATROMのブログ

    がんを治すことが証明された事療法は、現時点では存在しない。がんになりにくい事ならある程度はわかっていて、がんの患者さんについても、基的にはそうした健康的な事が推奨されている。詳しくは ■がん体験者の栄養と運動のガイドライン:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ] を参照して欲しい。なにも特別なことはない。「健康的な体重へ減量し、その体重を維持しましょう」「野菜、果物、全粒穀物を多く含む事パターンにしましょう」といったものだ。べてはいけないものはない。当たり前だが、健康的な事をしていてもがんになるときはなる。ましてや、がんを治す効果はない。 何度も書いてきたが、がんに対する厳格な事療法は、効果が不明確なわりに副作用が大きい。単純に栄養の偏り(野菜ジュースを大量に飲むためほかの事が摂取できない、など)が体力を落とす以外にも、自分の好きなものをべられない、とい

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    Nean 2019/12/26
    “そろそろ生活習慣病という呼び方は止めたほうがいい”
  • 「謎水装置」から学ぶニセ医学の手口 - NATROMのブログ

    「謎水装置」は血中酸化ストレスを減少させると主張されている 「株式会社日システム企画」が製造販売する、配管内の赤錆を黒錆に変えて赤水を解消する効果があると称する「NMRパイプテクター」という商品がある。福岡市営地下鉄に広告が出ているのを見たことがある。さて、私も寄稿した『RikaTan(理科の探検)』 2019年4月号において、京都女子大学名誉教授(理学博士)である小波秀雄氏によるNMRパイプテクターに対する批判が掲載された。現時点(2019年9月18日)では以下のリンク先で読める。 ■「謎水装置」NMRパイプテクターに翻弄される人々 「物理的には何の意味もないガラクタでしかない」とバッサリだ。私は医学系の人間であるので、赤水解消効果についてではなく、生物学・医学関連の考察を試みたい。すでに医学的な考察は以下にリンクする「五木クリニック | 院長ブログ」で行われているが、私は違った角度

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    Nean
    Nean 2019/09/18
  • HPVワクチンをめぐる「ファクトロンダリング」 - NATROMのブログ

    つくば市議会議員小森谷さやか氏による、ヒトパピローマウイルス(HPV)および子宮頸がんに関する誤った情報が訂正されないままでいる。 HPVワクチンによって恩恵を受ける人の推計は10万人あたり数百人というのがコンセンサス まずはコンセンサスの得られている情報から紹介しよう。HPVの慢性感染は子宮頸がんの原因だ。HPVに感染しても多くは自然治癒するが、一部は前がん病変や子宮頸がんを引き起こす。HPVワクチンは高リスク型のHPVの感染や前がん病変を予防することが確認され、子宮頸がんも予防することが期待されている*1。 もしかしたら「感染しても多くは自然治癒するならワクチン等の対策は不要だ」と考える方もいらっしゃるかもしれない。そのような方は、喫煙者の多くは肺がんにならないし、高血圧患者の多くは心筋梗塞にならないので、喫煙や高血圧に対する対策も不要だとお考えであろう。一定水準以上の医学的知識があれ

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    Nean 2019/08/30
  • 検診で乳がんが発見された人が100人いたとして - NATROMのブログ

    問題。 検診で乳がんが発見された人が100人いたとします。この100人の中で、がん検診のおかげで乳がんで死なずに済んだ人は、何人ぐらいでしょうか? がん検診を行えば何かしら治療を要するがんが見つかる。しかし、がんを発見できること自体は、がん検診が有効であることを意味しない。「手術を要するがんが見つかってよかったのではないでしょうか」に代表されるような、がん検診に関する誤解はなかなか解けない。 マンモグラフィーによる乳がん検診は有効性が証明された数少ないがん検診の一つだが、その乳がん検診の大まかな効果の大きさを理解することで、がん検診一般についての理解も進むのではないか。そういうわけで冒頭のクイズである。もちろん、検診の対象者や乳がんの診断・治療法によってこの答えは変わってくるが、だいたい、大雑把にどれぐらいなのかを推測していただきたい。 現在の日人のデータがあればいいのだが、残念ながら正

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    Nean
    Nean 2019/07/29
    へぇ~。
  • 「血圧が高いと心筋梗塞になりやすい」と、どのような方法でわかったのか?世界中の命を救った研究 - NATROMのブログ

    『医師が教える 最善の健康法』が、日、2019年6月24日に発売されます。 ブログと書籍の大きな違いとして、書籍は編集者によっても手が入りブラッシュされる点があります。ブログは書きたいことを字数制限を気にせずに書けるという気楽さがある一方、書籍は編集者によるチェックが入るぶんだけ質の向上が見込めます。内容や表現について何度もやり取りいたしました。分量の調節や前後の入れ替えなどによっても読みやすくなっていると思います。 ただ、その過程で、どうしても書に入りきれなかった項目がいくつかあります。古典的なコホート研究である「フラミンガム研究」の紹介がその一つです。いまでは当たり前になっている「高血圧は心疾患のリスク因子である」といった医学的事実がどのようにわかってきたかの解説です。加えて、「症状がなくてもリスク因子を持つ人に介入して将来の疾病を予防しよう」という考え方のはじまりでもありました。

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    Nean 2019/06/24
    へぇ~。
  • 『医師が教える 最善の健康法』の「はじめに」 - NATROMのブログ

    2019年6月24日発売の『最善の健康法』の「はじめに」を公開いたします。 はじめに 昔から長寿は人類の憧れでした。もちろん、ただ長生きするだけではなく、健康でいられることも条件です。かなり多くの方が健康で長生きしたいと願っているのではないでしょうか。私も健康で長生きしたいと思っています。 しかし、「どうすれば健康で長生きできるか」という問いに答えるのは難しいことです。私は内科医ですから、病気の人を診るのは慣れています。しかし、病気のない人が健康で長生きする方法というのは、内科学からは少し外れます。 まず思いつくのは、健康で長生きしている人の生活習慣を真似ること。ただ、一人や数人では心もとないです。タバコを吸っていても長生きする人はいます。不健康な生活をしていても、運よく長生きしているだけかもしれません。では、たくさんの人に聞けばいいでしょうか。日の高齢者は口をそろえて「昔はべ物もロク

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    Nean
    Nean 2019/06/24
    “この本に書かれている健康法を完璧にこなしても、運が悪いと早死にします”^^;。
  • 血圧の基準値がどんどん下がるのなぜか? - NATROMのブログ

    高血圧学会による高血圧治療ガイドラインが5年ぶりに改訂され、合併症のない75歳未満の成人の降圧目標が従来の140/90 mmHg未満から130/80 mmHg未満に引き下げられた。 「高血圧は薬で下げるな」「基準値の引き下げは薬を売りたい製薬会社の陰謀だ」といった主張がニセ医学であることはほとんどの人がおわかりだと思う。ただ、高血圧の基準値がどんどん引き下げられることについて疑問を持つ方もいらっしゃるであろう*1。ガイドラインが変わっただけでこれまで病気じゃなかった何百万人もの人が病気だと診断されるなんて、不思議と感じるのは当然だ。今回は血圧の基準値が下がっていく理由について大雑把に説明したい。 血圧の高い人は、そうでない人と比べて、心血管疾患などで死にやすい 今では常識に属することだが、高血圧は心血管疾患のリスク因子である。ただ、これを証明するのは意外に難しい。心血管疾患の患者さんを

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    Nean 2019/04/30
  • 「花粉を水に変えるマスク」の臨床試験の結果は早く公表されるべき - NATROMのブログ

    一年前に話題になった「花粉を水に変えるマスク」 「花粉を水に変えるマスク」ってありますよね。1年前(2018年春)に活発な議論がなされました。インターネット上では山形大学理学部物質生命化学科天羽研究室の以下のページがまとまっています。 ■花粉を水に変えるマスクに飛びついてはいけない【追記変更あり】 — Y.Amo(apj) Lab ■「花粉を水に変えるマスク」をめぐる追加の議論 — Y.Amo(apj) Lab また、RikaTan (理科の探検) 2019年4月号において左巻健男さんが『「花粉が水に変わるマスク」騒動』を寄稿しています。 メーカーは、「ハイドロ銀チタン」という素材を触媒として、花粉内のたんぱく質を水などに変えると主張しています。もちろん、たんぱく質は水素以外にも炭素や窒素や硫黄を含んでいますので、水だけに変えるわけではありません。 謎の「化学式」 これまで私はほとんど「花

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  • 「副腎疲労」は根拠が不明確な疾患である - NATROMのブログ

    PATM、慢性ライム病、そして副腎疲労 『RikaTan(理科の探検)』誌2019年4月号に「根拠が不明確な疾患と代替医療 PATM(他人にアレルギー症状を起こすとされる疾患)を中心に」という題名で寄稿した。 RikaTan (理科の探検) 2019年4月号 文 理Amazon PATMとは"People Allergic To Me"(私に対してアレルギーのある人々)の頭文字から名付けられた「病名」である。ブログでも簡単に書いた(■他人にアレルギー症状を起こさせる疾患「PATM(パトム)」は実在するか?)が、詳しくは 『RikaTan(理科の探検)』誌を参照して欲しい。題は「根拠が不明確な疾患と代替医療」であり、その例としてPATMのほかに慢性ライム病を挙げた。 専門家集団は副腎疲労の疾患概念を認めていない PATMと慢性ライム病以外にも「根拠が不明確な疾患」はたくさんある。今回はその

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