タイの首都バンコクで権威主義体制への抵抗などをテーマにした美術展に、現地の中国大使館が圧力をかけ、出品しているチベットや香港の作家名が黒塗りとなった。ただ、会場に残された「検閲跡」が注目を集め、かえって話題を集める皮肉な展開となっている。 美術展は7月下旬、バンコク中心部のバンコク芸術文化センターで始まった。世界各地の権威主義体制に抵抗の意思を示すのが狙いで、ミャンマーやイラン、ロシアなどから亡命したアーティストの作品が集められた。中国のチベット自治区や新疆ウイグル自治区、香港にルーツがあり、中国の中央政府に反発するアーティストも参加した。 企画したミャンマー人アーティスト、サイ氏によると、異変が起きたのは開幕2日後の7月26日だった。

