少々過激なタイトルですが、半分はネタです。 今回紹介するのは 一般化された要素 (generalized element)という概念です。Awodeyの教科書にも載っているので、ひょっとしたらご存知の方も多いと思います。しかし圏論を理解する上で極めて有効な考え方にも関わらず、その扱いが十分であるとは思えません。他のどの教科書についても恐らくそうです。というのも私自身が、今の今までその重要性に気付いていませんでした。いやもしかしたら自分が知らなかっただけで、多くの圏論話者にとっては周知の事実だったのかもしれません。であるなら「どうしてもっと早く教えてくれなかったんだ」シリーズ第一弾の記事ということになります。(続編は未定) なお今回の記事は、Tom LeinsterによるDoing without diagramsという文章の内容を受けてのものです。Leinsterは圏におけるinterna