1.『東京どこに住む?』著者、速水健朗氏インタビュー「なぜ、わざわざ東京に住むのか?――『都市間格差』時代の都市論」 現代は、「職業選び以上に住む都市が人生の格差を生む時代」と言われる。都市への人口一極集中は、世界中で起きている現象だ。日本でも、かつての郊外化は終わり、東京都内中心部への「都心回帰」が進んでいる。なぜ人々は「わざわざ」都市に住むのか? 数々の取材をもとに新しい都市論を考察する『東京どこに住む? 住所格差と人生格差』(朝日新書)が今年5月に上梓された。今どきの都市生活から人生格差まで、著者の速水健朗氏にお話を伺った。(聞き手・構成/大谷佳名) ◇東京で今、何が起きているのか ――今日は『東京どこに住む? 住所格差と人生格差』(朝日新書)の著者である速水健朗さんにお話を伺います。この本のテーマについて教えてください。 いまの日本の人口政策は、東京への人口一極集中を食い止めて、地