伊藤園やパナソニックなど大企業も参入し、水素水の市場規模は間もなく300億円台に達するという。日本医科大学の太田成男教授(細胞生物学)らが2007年に論文を発表したことで知られるようになったこの水は、脳梗塞や認知症などに効果抜群と喧伝されているが、これに否定的な向きも少なくない。 *** 厚労省が所管する独立行政法人「国立健康・栄養研究所」も、水素水に関して、HP上である情報を公表した。更新された素材情報データベースの記述を抜粋すると、 〈俗に、「活性酸素を除去する」「がんを予防する」「ダイエット効果がある」などと言われているが、ヒトでの有効性について信頼できる十分なデータが見当たらない〉 〈ヒトにおける有効性や安全性の検討は、ほとんどが疾病を有する患者を対象に実施された予備的研究であり、(中略)市販の多様な水素水の製品を摂取した時の有効性を示す根拠になるとはいえない〉 要するに