本連載前回記事において、「風土はフード」だと説明しました。 農耕民族である日本人に一番合っている食べものは、やはり日本の伝統食であるお米ではないでしょうか。 日本人のなかには、牛乳を飲むとおなかを壊す人がいます。これは乳糖を消化する酵素が少ないか、その働きが弱いためです。あらかじめ乳糖を分解してある牛乳も販売されていますが、それもナンセンスな話です。牛乳を飲んでおなかがゴロゴロするのは、「飲まないでほしい」という身体からのサインです。 寒い国の人で、牛乳を飲んでおなかを壊す人はまずいません。寒い所で暮らす人々は肉からたんぱく質を得ますが、肉にはカルシウムが少ないため、生活の知恵として牛乳を大量に摂るようになったのです。 同じように、欧米人は海苔を消化する酵素を持っていません。海苔を消化する酵素を持っているのは、世界中で日本人だけというという研究も報告されています。お寿司の巻物を食べておなか