つい2週間前まで、誰もが憧れる高級タワマンだった。停電、断水、果てはマンション前に悪臭を放つ汚泥が溜まった。なぜこんな事態になったのか。発売中の『週刊現代』では、「人気の街」を襲った悲劇を徹底検証する。 駅前が川のようになった 「台風19号が上陸した10月12日の夜から停電してしまい、すぐにトイレも使えなくなりました。台風が通過した後、毎日朝5時すぎから業者がクレーンなどの重機を使って復旧作業をしています。 各部屋の電気は徐々に使えるようになってきましたが、完全ではなく、共用部の電気は消えたまま。何より個々の部屋のトイレはまだ復旧していないのです」 そう話すのは、47階建ての高級タワーマンション「パークシティ武蔵小杉ステーションフォレストタワー」(以下、パークシティ武蔵小杉)に住む40代の女性だ。住民向けに携帯トイレが配布されたというが、使用している人は少ないようだ。 この女性が続ける。