盲目の超少年は かなたをのぞみ よろよろ進む 東大阪を縦走する鉄道線の駅名である「俊徳道」。この駅名が《俊徳丸伝説》に由来することをご存じでしょうか? 本展では、鉄道玩具のプラスチックレールをつなげ、青いラインが空間中を占拠してゆくインスタレーションで注目される現代アーティスト・中野裕介/パラモデルが、自身の出身地である東大阪に伝わる《俊徳丸伝説》をモチーフに制作した作品を展示します。 中野は、ユニット活動以前から欠如と創造の関係に興味をもち、地元の《俊徳丸伝説》に出会ってから十数年にわたり、リサーチや作品制作を続けてきました。 中野が壁や床に這わせる青いレールに完成はなく、《俊徳丸伝説》にまつわる芸能や文学をもとに制作した巨大なドローイングや複数の映像を連結させながら、東大阪を縦横に走る「道」となり、河内平野を蛇行する「川」となって、東大阪市民美術センターを架空の巨大なまちへと変貌させて